暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第6話:奏、吠える
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あるが、その程度だ。

 一方で、あれだけの啖呵を切った奏たちツヴァイウィングに対してもこれと言って大きなアクションは起こらなかった。
 流石に何の波風も立たないという事はなく、特に奏をバッシングの対象にする声は多少上がったが、アーティスト生命に支障が出るほどの何かはなかった。

 ただ流石にテレビであれだけの罵詈雑言を口にしておいてこれまで通りに活動すると言う訳にもいかないので、当面は活動を自粛することとなる。

 肝心の奏がどうなったかと言うと、テレビ局を後にした後放送を見ていた弦十郎が向かわせた慎次により強制的に本部へと連行され、勝手な行動をしたことをこっぴどく叱られた。
 事は奏個人だけでなく、翼を含めたツヴァイウィングに関わった者全員に影響することだったのだ。寧ろ叱られる程度で済んだのは最大限の恩情かもしれない。

 結局のところ、奏の行動は特に社会に対し大きな影響を及ぼすことはなかった。精々、ツヴァイウィングの奏と言う少女に対する民衆からの印象が変化した程度だ。

 だが、彼女の行動は決して無駄ではなかった。この時の彼女の行動は、少なくとも一人の少女に勇気を与えたのだ。

 奏がそれを知ることになるのは、それから2年後の事である。

 そして、その2年後…………彼女は指輪の魔法使いと再会を果たす。
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