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おぢばにおかえり
第五十五話 おぢばのバレンタインその二十一

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「馴染みが出ています」
「そうよね」
「はい、自然と」
 この娘も自然と、でした。
「そうなりました」
「そうよね、けれどもう古いから」
 耐震やら何やらの奸計で、みたいです。どうしても古い建物は日本においてはこのことが問題になります。
「寮が変わるのよ」
「今度の寮学校からも教会本部からも遠いみたいですね」
「駅の向こうですよね」
「そうみたいね。難波の方の大教会の詰所の近くね」
 難波の方にも大教会があります、古い大教会です。
「あそこになるっていうけれど」
「これまで教会本部に近かったんですが」
「学校からの帰りも楽で」」
「それが変わるんですね」
「相当歩くことになるみたいですね」
「そうみたいね、何でかしら」
 私には疑問に思うことがありました、それは他ならぬです。
「遠い場所になったのかしら」
「そこしか場所がなかったんじゃないですか?」
 二年生の娘がこう私に答えてくれました。
「だからじゃないですか?」
「それなのね」
「はい、やっぱり」
「そういえば場所がね」
 私も言われて思いました。
「他になかったかもね」
「そうですよね」
「おぢばも結構色々な建物あるし」
 私達の大教会の詰所がある母屋も結構ありますし天理高校にしてもです。本当に色々な建物があります。
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