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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
外伝〜隻眼の決意〜
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軍・ヴァリアント・リフィア皇女親衛隊隊長・副長の執務室〜

ゼクス中将率いる第三機甲師団による第四機甲師団への攻撃が行われる少し前、仲間達と共にヴァリアントに帰還したリィンはシグルーンの指示通り、アルフィンと共にゼルギウスとシグルーンがいる執務室を訪れ、二人から第四機甲師団が行っている焦土作戦に対するメンフィル・クロスベル連合の対応についての説明を受けていた。
「…………なるほど。確かにそのメンバーならば、わざわざ軍を編成し直さなくても第四機甲師団に被害を与える事はできますね。」
「ですが本当にたったそれだけの人数で、帝国正規軍でも”最強”を誇るあの第四機甲師団に被害を与える事ができるのでしょうか?」
説明を聞いたリィンは静かな表情で呟き、アルフィンは困惑の表情でゼルギウスとシグルーンに訊ねた。
「ふふ、リウイ陛下達の御力を実際に目にしたことがないアルフィンさんが疑問を抱くのも無理はありません。――――――ですが、アルフィンさんはカレル離宮で”魔神”の一柱であるベルフェゴール殿の”力”の一端を目にしていますわよね?リウイ陛下達はあの”力”と同等か、それより僅かに劣る”力”を振るえると言えば私達の言っている事は妄言の類ではない事は理解できるでしょう?」
「あ……………………」
苦笑するシグルーンの指摘を聞いたアルフィンは呆けた声を出した。
「――――――話を戻す。二人をこの場に呼んだのはセシリア考案による敵軍の士気を下げる為かつ第四機甲師団以外の機甲師団がこちら側に寝返る説得を行う作戦に二人が参加するかどうかの判断を決めてもらう為だ。」
「ええっ!?い、一体どのような方法を…………」
「セシリア教官考案の作戦…………エレボニア帝国の士気を下げる方法はオズボーン宰相達によって”灰色の騎士”として祭り上げられた俺がヴァリマールを操縦してリウイ陛下達と共に第四機甲師団を攻撃する事で、第四機甲師団の士気を下げ…………第四機甲師団以外の機甲師団の寝返りはアルフィンによる説得でしょうか?」
ゼルギウスの話を聞いたアルフィンが驚いている中、リィンは冷静な様子で自身の推測を口にして二人に確認した。

「あ……………………っ!」
「ええ、まさにその通りですわ。さすがセシリア将軍の教え子ですわね。」
「ちなみに寝返り候補の機甲師団は”第三機甲師団”だ。」
リィンの推測を聞いたアルフィンは声を上げ、シグルーンは感心し、ゼルギウスは説明を続けた。
「第三機甲師団という事はゼクス中将ですか………確かに”アルノールの懐刀”と呼ばれている”ヴァンダール家”の一員であるゼクス中将でしたら、アルフィンの説得に応じる可能性は考えられますが…………それ以前に第三機甲師団はケルディック地方の傍に待機しているのですか?」
「ええ。第三機甲師団は現在トリスタ街道
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