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異能バトルは日常系のなかで 真伝《the origin》
第一部
第四章 異能バトル
4-6 決着
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った。


「……もう負けは決まりだろ? まだやるか?」
「……ああ」

とは言ったものの、山崎はふらついている。
安藤は黒い?を腕に小さく纏い、何発か入れた。

腹を抱え膝を屈する山崎。

さすがにもう立てないだろうと引き返す安藤。
しかし山崎は再び立ち上がった。

「……もやしって言ったが、取り消すぜ。……お前はつえー。けど、負ける訳にはいかねー」
「……」

負けと言っても必ず死ぬわけじゃない。
気絶やもうどうしようもないと委員会に判断されれば負けになり、命は助かるはずだ。

なのになんで……?

山崎は頑として負けを認めなかった。
山崎を倒さなければこの戦いは終われない。

安藤は異能で腕を覆い腕を振り上げた。
山崎は全く動かなかった。
いや、動けなかったのだろう。

その時だった。

「そこまでにしてもらえないっすかね?」

山下が山崎を守るように立っていた。

「お前は……」
「透明化の異能よっ! ナイフに注意して!」

鳩子が気絶させ土に埋めたはずなのにどうやって脱出したのか。
けど今の安藤なら。

すると山下は予想外の行動に出た。

山下は安藤に向かって土下座した。

「これで許して下さい」
「山下……?」
「……」

呆気に取られた。

「図々しいお願いなのは分かってるっす。けど、そこをなんとか……」
「やめろ山下ぁ!……なにやってんだ!」

「今アンタが死んだら! アンタの妹はどうなるっすか??」
「??」
妹……?

「山崎さんの家には借金があるっす。それを返すためこの戦いに参加したっす。けどここで死んだら家に入る金が無くなっちまうっす。だからどうか……」

「……お前……どこでそれを?」

「砂川さんとの会話を盗み聞きして、妹さんに会ったっす。山崎さんのバイトで食い繋いでるんだって」
「……」

「だから、お願いします」
山下はもう一度頭を下げた。
山崎は少しためらったが頭を下げた。
「今まですまなかった。許してくれ」

安藤は無言で最後まで聞いていた。

「人を殺そうとしといて自分は助けて下さい。虫のいい話だ。でも」

そこで安藤は異能を解いた。

「この前おれがやられた分はもうやり返したしなあ。あとはみんな次第だけど……どうする?」
振り向き問いかける安藤。

そこで鳩子が口を開いた。

「うーん、じゃあ許しちゃう」
「鳩子??」
彩弓さんがため息を吐い
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