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蒼と紅の雷霆
爪編:トークルームW
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る紫色で、桜の花弁の刺繍がところどころに施されている。

オウカの雰囲気に合うと思って選んだ物だ。

「よく似合ってるよ」

「ありがとうございます。ずっと…大切にしますね」

「エプロンなんだからどんどん汚してもらって構わないよ。使えなくなったら、また新しいのを贈るから」

「ふふ、そうなっても私、ずっとこれは、大切に取っておくと思います」

「オウカさんにプレゼント…うう…」

「お前もGVから宝石を貰っただろう。」

「お兄さん、それとこれとは話は別だよ!」

(シアンは焦りを感じた)


《GVに差し入れ》


「ふぅ…」

ダートリーダーの整備が一段落し、一息吐く。

ふと時計を見ると、整備を始めてから2時間が経過していた。

「お腹空いたな…」

軽食でも作ろうかと思い、自室を出ようとすると、見慣れない物が目に入った。

扉の近くにトレーが置かれている…。

トレーの上には、ブラックコーヒーとサンドイッチ、そして書置きがあった。

“お疲れ様です。根を詰めすぎないようにして下さいね”

「オウカ…」

隣の部屋を見ると、兄さんの部屋の前にも置いてある。

彼女の気遣いに感謝しつつ、僕はサンドイッチに手を伸ばした。


《カップ焼きそば Take.2》


キッチンにカップ焼きそばが置かれている。

「珍しいね、オウカがインスタントを買うなんて」
 
「新商品と書かれていたので、気になって買ってしまいました」

「…オウカは、カップ焼きそば知ってるんだね」

「…?はい、勿論?あ…ですが、かねてから気になっていたことがあるんです」

「うん?」

「お湯を注いで、3分経ったらお湯を捨てて出来上がり…一体、どの段階で麺が焼かれているのでしょう?」

「ね?ね?気になるよねそれ?テーラちゃんにも聞いてみたけどテーラちゃんも分からないんだって」

「まあ、テーラさんにも?きっと特別な工夫がされているのかもしれませんね」

「2人共…」

「何故分からないんだ…こいつらは…お前達、その…何だ…それは焼きそばに似せた物…ようするに焼きそば風のカップ麺だ。実際に焼いている訳ではないぞ?完成形を似せているだけだ」

「そんな…!?」

「まあ…!」

シアンはショックを受けてオウカは驚いていた。

(シアンとの心の繋がりを感じた)

(パンテーラとの心の繋がりを感じた)
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