暁 〜小説投稿サイト〜
ユア・ブラッド・マイン 〜空と結晶と緋色の鎖〜
第2話『歪む世界』
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物だな……」
「んー? 他にもボドゲカドゲなんでもござれよ?」

よく見てみると輝橋はリュックの他にも大きいカバンを持って来ている。

「カメラは?」
「当然」
「宿題は?」
「とーぜん……」

目に見えて落ち込む輝橋。 自業自得という他ない。
そんな輝橋を揶揄っていると、コンビニから立奈が戻ってきた。 一瞬心配そうな顔を向けて来たが、普段通りに振舞っていると安心したのか何も言ってこない。
立奈も交えて雑談していると、少し遅れて立石と天野が集合場所へとやってくる。 遅れたとは言っても集合時間よりは10分ほど早い時間ではあるが。

「あっれー、私たち別に遅刻してないよね?」
「皆さん早いですね」
「それだけ楽しみにしていたという事だろう……全員揃ったな?」
「はいせんせー! マイエンジェルがダウンしてます!」
「あー……宇宙、様子はどうだ?」
「大分良くなりましたよ。 電車の中でも休めますし、大丈夫かなと思います」
「なら少し早いが……出発するか」



電車で一時間半、というのは遠いのか近いのか。 長距離の移動となると交通はかなり発達したが、ローカル線は鉄暦とあまり変わらないと聞いたことがある。
元々まばらだった乗客はいつの間にか完全にいなくなり、車内は玲人たちの貸切状態となっていた。

「3。 そういや合宿場……虎徹山だったか? どんなところなんだ?」
「4、っと……聞いた話じゃ戦争末期に鉄脈術のの影響で地殻変動があって出来たとかなんとか。 あ、そっちのお菓子も頂戴」
「どうぞ。 山まで作っちゃうなんて鉄脈術ってのは凄いねー、5」
「飛鳥も他人事じゃないけどね……」
「ろ、6……」
「「ダウト」」
「うっ……」

輝橋の持ち込んだスーツケースに伏せられたトランプが公開される。 スペードの8。 しょんぼりとしながら立奈が場に出たカード全てを回収していく。
再びゲームが進行するが、2周に1回は立奈の手札が増える。 逆に輝橋と玲人は順調に手札を減らしていき、 最終的には勝者の証となるチョコレートを手にすることとなった。

「も、もう一回!」
「やめときなって。 立奈ちゃん向いてないよ?」
「顔に出すぎだな」
「あんたらが大人気ないってのもあるけどね」
「まぁまぁ。 別のゲームにしませんか?」
「うぅ……」

その後もババ抜きや大富豪といったカードゲームを行うが、考えていることが表情に出やすい立奈が上手くゲームを進められる筈もなく……

「ゆ、唯ちゃん。 ドンマイドンマイ」
「いいんです……ババ抜き弱くても万年大貧民でも……」
「草場ースピードやろうぜー」
「カー
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