暁 〜小説投稿サイト〜
【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第007話 2日目・2月01日『志郎と凛のそれぞれ(前編)』
[2/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
それより先ほど七人目から連絡があった。これにより、今回の聖杯戦争は受理されたわけだ』
「! そう。……一つだけ質問するけど、最後に召還されたのはどのサーヴァント?」
『その程度の情報なら教えてもいいだろう。最後に召還されたのはセイバーだ。一昨夜召還された』
「…そう、ありがとう。それじゃこれで正式に」
『そう、聖杯戦争は開始された。おそらく君が勝者になるだろうが、せいぜい油断はしないことだ』
「ご忠告感謝するわ」
『では、な』

綺礼は要点だけを凛に伝えるとすぐに受話器から声は聞こえなくなり変わりに「ツー、ツー…」という音が鳴っていた。
凛は相変わらず言いたいことだけ言う男だ。とだけ思ってすぐに思考を正常に戻した。

「アーチャー。監督役からの連絡だけどサーヴァント七騎がすべて揃ったそうよ」
「つまり、これで正式に聖杯戦争は始まったということだな」
「ええ。そうなるわね。やっぱり最後に召喚されたのはセイバーのサーヴァントのようだわ」
「…そうか」

アーチャーはセイバーの話題が出た途端、少し顔色が変わったのを凛は見逃さなかった。
なぜそんな苦悶そうな表情をしているのか理解ができなかった凛は怪訝な顔をしながら、

「どうしたの、アーチャー? もしかしてなにか思い出した?」
「いや、それはまだらしい。セイバーという単語が少し頭に引っかかっただけだ」

なぜただの称号である名にアーチャーは反応したのかはわからなかったが、これ以上はアーチャーが支障をきたすかもしれないと案じた凛はそれ以上追求しなかった。
だけどそこで何体か町に放っていた使い魔から急な信号が送られてきて凛はとっさに目を閉じ使い魔の視線となって映し出された光景を見た。
アーチャーにも見えるようにするのは忘れずに。
だが、映し出された光景に凛は思考がしばしついていってなかった。
そこには銀色の髪をしていて赤い目の色をした少女がまるで気づいているかのように使い魔に目をじっと向けていたからだ。
そしてあろうことかその少女は使い魔に向かって話しかけてきた。

『あ、やっと私の視線に気づいたのね』
「!? この子、私のことが気づいているの?」
『ふーん? 宝石でできた使い魔かぁ…だとすると主は宝石魔術専門のトオサカかな? それじゃ私から一方的になっちゃうけど紹介するね。私の名前はイリヤスフィール・フォン・アインツベルン』
「アインツベルン!?」
『そしてこれが私のサーヴァント、バーサーカー』

突然視界が暗くなったことを不思議に思ったのか凛は使い魔に上に向くように指示を与えると思わず言葉を失った。
少女の後ろにはとても人間とは思えない異常な存在が佇んでいたのだから…。

「なに、こいつ…こんなのがバーサーカーだっていうの!? 規格外すぎだ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ