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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第007話 2日目・2月01日『志郎と凛のそれぞれ(前編)』
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──Interlude


志郎達がイリヤスフィールとそのサーヴァント・バーサーカーと交戦する少し前のこと、遠坂凛は自宅でアーチャーが入れてくれた紅茶を飲みながらこれからのことについてアーチャーと話をしていた。

「さて。凛、これからどうするかね? 今のところ判明しているサーヴァントは私を除いてランサーともう一体のセイバーのクラスであろうサーヴァントのみだが…」
「そうね。正直ランサーはともかくセイバーのマスターだけは正体を知っておきたかったわ。まったくランサーもどういうつもりなのか…」
「さて、そこは本人を問いたださない以上はどうしようもないことだが。まずは今日の凛の学び舎の結界のことを思案した方が最良ではないか?」
「……そうね。ランサーのあの性格からしてまずあんなことはしないことは確か。
そしてセイバー・アサシン・バーサーカーのクラスもそれからは除外…もっともやりそうなサーヴァントはキャスターだけど…」
「キャスターのクラスに該当するようなものがあのような三流の結界を構築するとは考えづらいだろうな。
さぞ慢心しているのかはたまたマスターがとんでもない馬鹿ではない限りあのような疎かなものは張らないだろう。
よってキャスターの線もずいぶん下がってきた。残りの線を辿ればおのずと答えが出てくる」

アーチャーは腕を組みながら笑みを浮かべて「後は言わずともわかるだろう?」と皮肉を付け足しながら凛にそう言った。

「ライダーのサーヴァント…ね。はぁ…憶測でしかまだ事を語れないなんてなんかいらついてくるわね…?」
「まぁそういうな、凛。まだ聖杯戦争は始まったばかりなのだからな。焦らずことを待つのも悪くはないだろう」
「むっ…アーチャーって結構ドライなのね? それじゃまさか貴方はみすみす被害が出てもいいっていうの?」
「そうはいっていない。だが、目先のことだけに囚われて視野を狭めてしまっては本末転倒だぞ?」
「う…わ、わかってるわよ!」
「それなら結構」

皮肉の顔を崩さず笑っているアーチャーを見て凛の怒りが上がってきている、そんなときに間が悪いというかなんというか遠坂邸に一本の電話がかかってきた。
凛はその電話越しの相手がこんな夜更けにかけてくるのは誰かがわかっているために、とても出たくはなかったが嫌々出ることにした。
出てみたところ案の定相手は凛の兄弟子にして第二の師匠。
魔術師でありながら代行者でもあり、聖杯戦争の監督役に就任したエセ神父。言峰綺礼その人だった。
凛は眉間に寄っている線をさらに深くしながらも、

「こんな時間になに、綺礼? 今こっちは忙しいんだけど…」
『せっかくこの優しいお前の師匠が電話をしてやったというのにご挨拶だな』
「どこの、誰が、優しいのよ?」
『ふ、まぁいい。
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