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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第002話 1日目・1月31日『魔女との出会い』
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「お父さん…私、頑張るからね。だから見守っていて…」

シャワーを浴びながら私は決意を新たにした。
そしてお風呂から出た後、髪を乾かして梳かし腰辺りに黒いリボンを着け制服に着替えた。
居間に向かうとそこにはすでに藤ねえがいた。

「あ! 志郎、遅いよ〜?」
「ごめんね、藤ねえ。それといつも勝手に朝夕と食事を摂りに来ているんだから文句は言わない」
「いいじゃないかー?」
「それじゃ、せめて食費は入れてね?」

私は出来るだけニッコリ笑顔で藤ねえに向かって視線を放った。

「う!? う〜〜〜…桜ちゃん、志郎ちゃんが顔は可愛いのになにか怖いよ」
「自業自得ですよ、藤村先生」
「ガーン! 桜ちゃんにまで裏切られた!?」

ルールーと嘘泣きをしている藤ねえを冷めた目で見た私はすぐに思考を切り替えて朝食をとることにした。
その後、藤ねえは朝から会議があるといって早々に食事を平らげて学校へと走り去っていった。
事故らなければいいが…どうせ死なないと思うけど。

それから学園に到着して桜を弓道部の朝練に送り届けた後、私は一人教室に向かった。
途中で同じクラスでこの穂群原学園の生徒会長である柳洞一成君と遭遇した。

「む、衛宮か。いつものことながら朝は早いのだな」
「うん、どうにも日課が抜けなくて…それとお早う、一成君」
「うむ、お早う」

私は一成君と笑いながら教室へと向かっていった。
だけど途中でこの時間にしては意外な人物が歩いてきた。
御三家の一人、遠坂の当主で冬木のセカンドオーナーである『遠坂凛』。
我が校が誇る優等生。成績優秀、容姿端麗、運動神経抜群で欠点知らず。
性格は理知的で礼儀正しく、美人だと言うことを鼻にかけないほどの人物だ。




──Interlude


「お早う。柳洞君、衛宮さん」
「ぬおっ!? おぬしは遠坂!」
「あ、おはようございます。遠坂さん」

…柳洞君はいつも通りの反応を示してくれるけど、やっぱり衛宮さんは礼儀正しいわね。
って、いうかやっぱりその笑顔は危険よ?
私が素で可愛いって言葉を発しちゃいそうなくらいなんだから。
その時、後ろで霊体化して着いてきている私のサーヴァント・アーチャーが話しかけてきた。

《…凛、今彼女の事をなんと言ったのだ…?》
《え…? なにって、衛宮さんって…》
《…………》

……? 一体どうしたっていうんだろうか? それだけ聞くとアーチャーは黙りこくってしまった。
いつもは皮肉の一つでも言ってきそうなのにさっきからなぜかキレがない。
記憶が曖昧だといっていたけどなにか思い出したのか? それなら良いのだけれど…。
まぁ、原因は私にもあるからなんとも言えないのだけれど。
そう、確かに一昨日は酷かった
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