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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第13話
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市に到着後は徒歩でロレント市の郊外にあるメンフィル帝国の大使館へと向かった。


同日、PM8:30―――

アルフィン皇女が大使館に到着する前リウイはしばらくの間”メンフィル帝国大使”としての代理を務める自分と同じ隠居した立場にして、かつては”宰相”として自分とシルヴァンの二代のメンフィル皇帝を支えた大貴族――――パント・リグレへの引継ぎを終えていた。

〜リベール王国・ロレント市郊外・メンフィル帝国大使館・執務室〜

「夫婦揃って隠居生活を楽しんでいた所をわざわざ異世界にまで呼び出し、面倒な仕事を押し付ける羽目になってしまってすまないな、パント。」
「いえ、異世界――――ゼムリア大陸には前から興味がありましたから、私にとっては渡りに船ですから、どうかお気になさらないでください。―――それよりも、今回の戦争、本当に私は陛下達の御力にならなくてよろしいのでしょうか?」
リウイの言葉に対して謙遜した様子で答えたパントはリウイにある事を訊ねた。
「今回の戦争相手――――エレボニア帝国はお前の知恵が必要な程手強い相手ではないし、メンフィル側の軍師はシルヴァンの名代も兼ねたセシリアが纏める事になっているから、心配無用だ。」
「まあ…………セシリアさんが。それでしたら何の心配もございませんわね。」
リウイの答えを聞いた金髪の婦人――――パントの妻であるルイーズ・リグレは目を丸くした後微笑んだ。

「そのようだね。だったら私達はお役御免になった後の事――――動乱の時代が終わって平和になったゼムリア大陸での旅行の計画でも立てておこうか。」
「ふふっ、それはいい考えですわね。」
「クスクス、そういえば私達も”新婚旅行”はまだですから、戦争が終わったら私達もゼムリア大陸で旅行をしませんか、あなた?」
「…………そうだな。全て終えて落ち着いた後でならいいかもしれんな。」
パントの提案にルイーズが頷いている様子を微笑ましく見守っていたイリーナの希望を聞いたリウイは静かな笑みを浮かべて頷いた。するとその時部屋に備え付けている内線が鳴った。

「―――こちら執務室。何があった?」
「こちらエントランス。夜分遅くに申し訳ございません、陛下。どうしても陛下にお会いしたいという人物がこの大使館に飛び込みで訊ねてきたのですが…………」
「何?こんな夜遅くにか?―――一体誰だ?」
「それが…………エレボニア帝国皇女アルフィン・ライゼ・アルノールと名乗っています。本来でしたら追い返すべきだと思われるのですが、証拠としてエレボニア皇家の一員であることを示す皇印も見せられた以上陛下に判断を委ねる必要があり、ご連絡致しました。」
「…………何?少し待て。その者が本人かどうかを確認する。」
予想外の人物が自分を訊ねてきた事に驚いたリウイ
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