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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
プロローグ
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エレボニア帝国内戦―――

「四大名門」と呼ばれる大貴族を中心とし、その莫大な財力によって地方軍を維持し、自分たちの既得権益を守らんとする伝統的な保守勢力である《貴族派》の軍である通称”貴族連合軍”によって勃発した内戦。

オリヴァルト皇子の計らいによってトールズ士官学院に留学したメンフィル帝国の貴族の子息であるリィン・シュバルツァーも内戦に巻き込まれ、様々な辛い経験をし、最後は大切な友を失う事になったが、それでも友の遺言に従って前を向いて生き続けた。そしてエレボニアの内戦終結から二日後に異変が起こる。

それは―――メンフィル帝国大使リウイ・マーシルンの名の下でリィンと、数奇な出会いをして”パートナードラゴン”の契約を結び、また恋人の一人でもあるセレーネ・L・アルヘイムのメンフィル帝国本国への”帰還命令”の書状が来た事だった。突然の出来事に困惑したリィンとセレーネだったが、初代メンフィル皇帝にして現メンフィル皇帝の父親であるリウイの命令に逆らう訳にはいかず、書状が来たその日にクラスメイトであるアリサ達に説明をした後翌日、トリスタから去り、異世界にあるメンフィル帝国の本国へと向かった。

すぐに帰って来ると思われた二人だったが、4日経っても帰って来ず、その事にアリサ達が心配し始めている中リィンとセレーネのクラスである”Z組”にある人物が訪れた。



ゼムリア歴1205年1月7日

同日、AM8:20―――

〜Z組〜

「―――失礼します。」
「アルフィン殿下…………!?こんな朝からどうなされたのですか…………!?」
教室に入ってきた人物―――アストライア女学院の制服を身にまとったアルフィン皇女の登場に驚いたラウラはアルフィン皇女に要件を訊ねた。
「実はリィンさんに訊ねたいことがありまして…………あの、リィンさんはまだ登校していらっしゃらないのでしょうか?」
「そ、その…………実はリィンさんもそうですけど、セレーネさんもメンフィル帝国から来た”帰還指示”によってメンフィル帝国の本国に帰還していて、まだ帰ってきていないんです…………」
「リィン達がメンフィル帝国の本国に向かってもう4日は経っているんですけど、何の連絡も来ないんです…………」
「え…………それじゃあリィンさんとセレーネさんもメンフィル帝国の本国に帰還して、戻っていらっしゃっていないのですか…………」
自分の問いかけにそれぞれ不安そうな表情を浮かべて答えたエマとエリオットの説明を聞いたアルフィン皇女も二人同様不安そうな表情を浮かべた。

「”リィンとセレーネも”?」
「その口ぶりでリィンに用があったって事は、もしかしてエリスも同じ状況なの〜?」
アルフィン皇女が口にした言葉が気になったフィーは真剣な表情を浮かべ、ミリ
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