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悲しい瞳
第四章
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「ギルドの依頼を通じてな」
「ヒポグリフですか」
「そや」
「そんなモンスターこの山にいるかな」
 グレイカスはあらためて言った。
「僕が見た限りだとね」
「いないですね」
「そこが気になるけれど」
「それは私が生み出したモンスターです」 
 女の幽霊はグレイカスに答えた。
「私が死ねばです」
「娘さんがだね」
「どうなるか心配で仕方なく」
「それじゃああのヒポグリフは」
「はい、娘を護り育てる為の」 
 まさにその為のというのだ。
「私の想いが生んだ存在です」
「そうだったんやね」
「はい、娘は村長も村の人達も怨んでいます」
 母と自分を忌み捨てた彼等をというのだ。
「このままではモンスターの力を借りて村に降りて」
「だから村長は冒険者の僕達に依頼を出してだね」
「厄介ごとを消そうとしているのでしょう、どうか娘を止めて下さい」
 女の幽霊はグレイカス達に切実な声で頼んだ。
「宜しくお願いします」
「そんな理由だったんだね」
「まあ胡散臭いと思ってたけど」
 グレイカスもアユも幽霊の言葉を聞いて言った。
「そういうことやな」
「あの村長の考えそうなことだね」
「ほんまにな」
 二人でこうした話をしてだ、幽霊に彼女の娘のことを約束した。すると女の幽霊は一言言って姿を消した。
「お願いします」
「わかったよ」
 グレイカスが応えた、彼はアユと共に洞窟を後にしてその娘を探そうとした。だが二人のその前にだ。
 村の部族の女の服を着たオークの少女がいた、その横には青い羽毛と緑の毛を持つヒポグリフがいた。その羽毛と毛の色からサンダーヒポグリフとわかる。
 少女の目もモンスターの目の幽霊の目と同じだった、グレイカスもアユもその目を見て心を痛めつつ言った。
「これからは僕達に任せてくれるかな」
「そうしてええか?」
「お母さんのお話を聞いたの」
「うん」
 その通りだとだ、グレイカスは少女に答えた。
「そうだよ」
「お母さんは苦しんで死んで私もずっと」
「村長と村の人達のせいでだね」
「だから私はこれから」
「僕でもそうするかもね」 
 少女と同じ立場ならとだ、グレイカスは答えた。
「やっぱり、けれどね」
「したら駄目なの」
「しないかも知れない、そして君は」
「したら駄目なの」
「お母さんが止めたからね、それよりもずっといい方法があるよ」
「復讐よりも」
「それはこれからわかるよ」
 こう少女に言うのだった。
「今からね」
「どうするの」
「一緒に山を降りよう」
「ここは任せてええんやな」
 アユは少女に話すグレイカスに顔を向けて彼に問うた。
「あんたに」
「僕がしたいことをわかってるね」
「ああ、何となくてもな」
 それでもとだ、アユはグレイカ
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