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戦国時代に転生したら春秋戦国時代だった件
第2章 項羽と劉邦、あと田忠 〜虞兮虞兮、奈若何〜
第9話 それいけ!韓信
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である』


 勇壮な音楽に高らかに歌う。しかし、その内容はどこか物悲しい。生きることの切なさ。そして、生きる意味を兵士に問いかけている。

 
『夢を忘れるなかれ 涙を(こぼ)すことなし
 だから我らは征くのだ どこまでも』

 
 夢を忘れず。現実に涙せず。進み続ける。これぞ決意の表明だ。
  

『そうだ 恐れるな 民のために
 哀と 勇気だけが 友である
 嗚呼 嗚呼 韓信軍 優しき我らは
 征くのだ 民の夢を守るため』


 軍歌の主要部(サビ)に差し掛かると、大音声(だいおんじょう)が兵士たち自らを激励していく。「哀と勇気だけが友達さ」とは、当時韓信軍で流行った台詞である。死地へ向かう漢たちに相応しい名言といえよう。
 なお、故事となり後世へと伝わった結果、某天の御使いを大いに悩ませる結果となったのは蛇足だろうか。
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