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ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第111話:Relief
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解だ!!」

アイリスの言葉に頷きながらゼロは司令室を飛び出し、それを見ていたゲイトは溜め息を吐いた。

「ふっ、“誇り”やら“想い”やら…レプリロイドなのにあそこまで非科学的なことを言うとはね」

「おいおい、表情と言動が全く噛み合ってねえぜゲイトさんよ?」

言葉とは裏腹にゲイトの表情はとても優しげだ。

「仕方ないだろう。科学では証明出来ないことを彼らは起こしてるんだから…正直もう僕にはお手上げだよ」

「ふふ、そうね。エックス達は必ず奇跡を起こしてくれるから自然とそう思っちゃうわよね?」

「ふうっ、あれは奇跡と言うより滅茶苦茶と言うんだよエイリア」

「確かにね…ふ、ふふふ…」

エイリアとゲイトは非常時であるにも関わらず笑ってしまった。

何となく彼らの滅茶苦茶に触れてきたことで互いに研究に情熱を注いでいた頃に戻れたような気がしたからだ。

そしてゼロはハンターベースの通路を疾走していた。

途中の窓をぶち破り、最短ルートでルインのいるスペースポートに向かう。

「(馬鹿野郎が…!!)」

罵る言葉を胸中で叫ぶゼロだが、それはルインではなく自分に向けたものである。

「(あいつも怖かったんじゃないか…ウィルスを取り込んでパワーアップしてしまう自分。もしかしたらイレギュラーに堕ちるかもしれない自分との恐怖とたった1人で戦っていたんじゃないか!!)」

良く良く思い返してみればレプリフォースの極秘施設から戻ってきたルインの様子はどこかおかしかった。

普段なら気付けたはずの異変に自分のことで精一杯になってしまったことで気付いてやれなかったことが情けなくて仕方がない。

「(それでも俺との決定的な違いはあいつはイレギュラーに堕ちようとも守るために戦おうとしたことだ。あいつの方が俺の何倍も勇気があった…)」

シグマウィルスを吸収すればするほどにイレギュラー化してしまう確率が高くなるのは分かっていただろうに、ルインはダイナモを倒すためにウィルスを吸収した。

例えイレギュラーに堕ちようと、仲間だった者達にイレギュラーと蔑まれて武器を向けられることになろうと自分達や彼女にとって大切な物を守るために恐怖と戦いながら勇気を振り絞って。

「(これで我が身可愛いさにあいつを見捨てたら、俺は…俺は正真正銘の………大馬鹿野郎だ…っ!!)」

ルインを見捨てたらゼロは火山地帯で奮闘しているエックスに合わせる顔などない。

そしてゼロ自身は何度も他人の前では口で否定していたが、自分を無邪気に慕ってくれるルインを妹のように大切に思っていた。

「(絶対に助けてやる…!!)」

脚部の負担度外視で連続でダッシュし、目的地に向かうゼロ。

そして運良く、ダイナモを放してセイ
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