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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
外伝〜緋の魔女との邂逅〜
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た!
「――――――」

「その赤銅の戦術殻はまさかミリアム君やアルティナ君のと同じ…………!?」

「”ナグルファル”―――それが僕の戦術殻の名前さ。性能も二人のと比べると若干上さ。―――最も、”彼”が扱う戦術殻と比べれば、どれも比較対象にならないだろうけどね。」

「フフ…………死者の眠る庭園で騒ぐような悪趣味は持っていないのだがね…………彼女同様知りすぎった上、忌々しき”イレギュラー”の一味である君達も始末する必要があるからね。」
突如現れた赤銅の戦術殻―――ナグルファルに驚いた後すぐに察しがついたアンゼリカに説明をしたゲオルグは加勢を求めるかのように黒衣の男に視線を向けると、黒衣の男は口元に笑みを浮かべた後指を鳴らすと男の背後にナグルファルよりも一回り大きい戦術殻が現れた!
「――――――」

「ゾア=バロール。―――久々の稼働テストに付き合ってもらおう。」

「へ〜…………私達相手に”稼働テスト”とは随分とその鉄屑に自信があるみたいね?あんたの纏っているその雰囲気が私やファーミが大っ嫌いなあの(ケルヴァン)とよく似ている事もあって増々腹立つ男ね。――――――だったら、まずはそのご自慢の鉄屑をバラバラにして、その顔に恐怖を刻み込んであげるわ。」
男が新たに現れた戦術殻―――ゾア=バロールの説明をするとカーリアンは口元に笑みを浮かべていながらも目を笑っていない表情で男を睨んだ。
「で、アンゼリカはどうするの?」

「―――当然、君達と共にジョルジュ達を制圧するさ。ジョルジュもそうだが、ジョルジュの隣にいる”彼”にも聞きたい事が山ほどあるしね。」
エヴリーヌの問いかけに答えたアンゼリカは格闘の構えでゲオルグと男を睨んだ。
「こら―――!多くの死者達が眠る霊園で暴れようとするなんて、一体何を考えているんですか―――!?」
するとその時緊迫したその場の空気には似合わない可愛いらしい少女の声が辺りに響き渡った。


「…………?今の声は一体…………」

「あら、この声って確か…………」
突如聞こえてきた少女の声にアンゼリカが眉を顰めている中声に聞き覚えがあるカーリアンが目を丸くすると、神々しい白銀の槍に座った少女がカーリアン達とゲオルグ達のちょうど真ん中の上空に現れた――――!

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