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ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第76話:ZERO
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隊なのだ!!』

【ウオオオオオオオオオオオオオオッッッ!!】

【ジェネラル!!】

【カーネル!!】

【ジェネラル!!】

【カーネル!!】

そしてある場所でそのレプリフォースの姿を見つめる黒い影があった。

「クックック…いよいよ動いたなジェネラルめ」

真っ黒な装束に身を包んだ、まるで死神のようなその姿。

「さあて…エックス、ゼロ、ルインよ。お前達ならどう出る?私はこのまま高みの見物を決め込ませてもらうとするか。ハーハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!!」

闇の中に響き渡る黒幕の哄笑。

しかしそれはハンター側のイレギュラー認定に憤る兵達の怒号の中に掻き消えて、真実を知ろうとする者達の耳には決して聞こえる事など無かったのだ。

そしてジェネラルの演説を見ていたエックス達は驚愕で目を見開いていた。

「終わったね…」

「え?」

「レプリフォースのイレギュラー認定が間もなく下るよ。奴らの動きが分かり次第…出撃だね」

「…カーネル……早まったことをしやがって…」

拳を握り締めるゼロ。

少し迷った末に上げた顔には迷いは微塵も無かった。

「行きたいの?」

「!?」

その言葉に振り向くと、ルインが真剣な表情でゼロを見上げていた。

「え?」

「ゼロ、行きたそうな顔してるよ。多分、カーネルを止めたいんでしょう?」

「………」

図星を突かれたゼロは閉口してしまう。

「ハンターベースのことは私達に任せてゼロはカーネルの元に行って。多分、ここにいるだけじゃ解決出来ないと思うから…ケイン博士達には私が伝えとくから…だから行って、自分の“心”に従ってさ」

「ルイン…すまない…」

それだけ言うとゼロはこの場を静かに去っていった。

「ゼロ!!」

ハンターベースから去ろうとするゼロを止めようとするエックスだが、ルインに止められた。

「行かせてあげよう、エックス。」

「ルイン、でも…」

「ゼロは今まで私達を助けてくれたじゃない。ずっとずっと…だからゼロの初めての我が儘を、私達が叶えてあげようよ」

「…………」

ルインのその言葉にエックスは腕を下ろし、そして少し悩んだ後、意を決してゼロに尋ねた。

「ゼロ…帰って来るよな…?」

「……ああ、ハンターベースを…頼む」

エックスの言葉にゼロはそう返すと、アディオンに乗り込んでハンターベースを飛び出した。
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