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提督はBarにいる。
艦娘とスイーツと提督と・35
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量が間に合わんだろ、普通。

「でも、日本酒の香りとも違う……焼酎?」

「残念、ハズレだ。そりゃラム酒ってサトウキビから作る洋酒だ。カクテルで飲んでも美味いが、香りがいいからよく菓子の香り付けなんかに使われる」

「へぇ……そうなの。あまり食生活に恵まれて無かった記憶しか無いから、そういう知識に疎いのよ」

 大戦末期組の定番ネタというか、粗食で普通の生活だっていう意識が根っこに染み付いちまってるんだよなぁ。大分マシにはなってきてるけどな。

「まぁ、小難しい知識は覚えたけりゃあ覚えればいいさ。料理は美味しく食べるのが一番だ」

「そうね。チーズとお酒の相性は最高だもの、美味しくないハズが無いわ」




「あ〜っ!提督と雲龍が美味しそうな物食べてる!」

「ずっこい!私達にも分けて!」

「やっぱりきやがったなハイエナ共!」

 コーヒーを飲みながらチーズスフレを楽しんでいると、どこから嗅ぎ付けて来たのか、蒼龍と飛龍の腹ペコ二航戦コンビが現れた。こいつらホントにおやつの時間には現れて、秘書艦達に振る舞っているお菓子をせびりやがる。

「諦めろ、これは雲龍がチケット使って俺に頼んだ物だ。どうしても食べたけりゃあ雲龍に頼め」

「雲龍お願いっ!少しでいいから分けて!」

「一生のお願い!」

 この腹ペココンビ、土下座までしてやがる。食う事に命張りすぎだろ。

「お前らにはプライドはねぇのか!?」

「「プライドなんて腹の足しにもならないッッッ!」」

 いや、そんなキメ顔で言われてもカッコ悪いからな?寧ろ滑稽だぞ?

「……どうする?雲龍」

「私、お二人をそれなりに尊敬していたのだけど。残念だわ」

「「へっ?」」

 そう言うと、雲龍は胸の谷間に指を突っ込み、そこから何かを取り出した。指の間に挟まれていたのは、式紙。雲龍が艦載機を発艦させる時に使うアレだ。

「烈風、流星。少し懲らしめてあげて?」

 2枚の式紙が発光したかと思うと、空中に浮き上がって艦載機へと姿を変えた。そして唸りを上げて二航戦の2人に襲いかかる。

「ぎゃああぁぁぁぁ!待って、タンマ!タンマって!」

「ごめんなさあぁぁぁい!もうしませええぇぇぇん!」

 あいつらも懲りないねぇ、全く。

「……ふぅ。お茶の時間はお静かに、ね?」

「そうだな……流石は序列5位、先輩相手でも容赦ねぇな」

「そう?」

 雲龍はけろりとして紅茶を啜っている。序列というのは単純に、ウチの鎮守府の艦娘を錬度順に並べた表の事で、雲龍は二航戦の2人を抑えて空母の序列5位にランクインしている。何?空母のベスト5が知りたいって?しょうがねぇなぁ。

1位:加賀。ぶっちぎりの1位。全
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