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サンタは本当に
第三章

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「そうする」
「左様ですか」
「今日の仕事は幼稚園に絡んでくるならず者への対策だったが」
「何か先生の一人にですね」
「ストーカーがついていてな」
「その対策をですね」
「園長先生に頼まれた、法的にな」
 つまり弁護士のお仕事で、です。
「それで行ったが」
「そこで言った子供達に」
「サンタはいたと謝罪してだ」
 そうしてというのだ。
「そのうえでだ」
「ケーキをプレゼントしますか」
「それも特別に作ってもらったな」
 それでというのです。
「とてつもなく大きなデコレーションだ」
「そうしたケーキをですか」
「プレゼントする」
「それは凄いですね」
「そうだ、だがそんなことはだ」
 ドナーさんはあくまで言い切ります。
「絶対にだ」
「有り得ないとですね」
「言う、もうすぐクリスマスだが」
 その運命の日です。
「サンタクロースなぞいるものか」
「絶対にですね」
「そうだ、何ならだ」
 こうも言ったドナーさんでした。
「私はその日ベッドの枕元に靴下を下げておこう」
「プレゼントを入れる」
「そしてこうお願いする」
 絶対にないと確信しつつのお言葉です。
「トカイを下さいとな」
「トカイですか」
「最高級のワインをな」
 ハンガリー産のワインです、貴腐ワインという貴重なワインの中でもとりわけ有名でよく知られているワインです。
「プレゼントに願おう」
「おもちゃではないんですか」
「ゲームソフトは自分で買う」
 そうしたものはというのです。
「だからいい」
「それでトカイですか」
「それをお願いする」
「そうですか」
「若し某アマゾンみたいに来れば」
 お願いしたワイン、それが来ればというのです。
「私はサンタクロースがいると信じてだ」
「そうしてですか」
「子供達に謝ってな」
 幼稚園の彼等にです。
「そしてだ」
「そうしてですね」
「ケーキをプレゼントしよう」
 特別に作ってもらったデコレーションをというのです。
「そうしよう」
「左様ですか」
「絶対に有り得ないことだが」
 またこう言ったドナーさんでした、そしてリュッケさんにお仕事のお話をするのでした。そしてクリスマスの日にです。
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