第五百二話 撮影の後でその十
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「それでもね」
「前後のストーリーもなのね」
「大事だから」
「穏やかなの」
「鬼畜系はあっても」
「鬼畜っていうと」
「悪いこと、酷いことをするゲームをね」
ジョルジュはジュリアにそうしたゲームの話もした。
「そう呼ぶんだ」
「そうなの」
「けれどね」
「前後で見せることが多いのね」
「感動したり泣いたりとか」
「そうしたゲームでもあるの」
「あるよ、イラストも奇麗でないとね」
そうでないと、というのだ。
「駄目だしね」
「そうしたゲームも難しいのね」
「声優さんも必要だし」
「ああ、声優さんも」
「ゲームには欠かせないよね」
「それはね」
アニメに声優が同じだけゲームにも声優が必要だ、このことはジュリアにしても言うまでもないことだった。
「もうね」
「そうだね、それでね」
「そうしたゲームにもなのね」
「それも女性の声優さんがね」
「じゃあ」
ここでジュリアは察して言った。
「ひょっとしてああしたシーンでは」
「うん、ああした声出すのよ」
「やっぱりそうなのね」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「あまり実際の名前ではね」
「出ないんだ」
「別名義で出るから」
「そうして誰かわからない様にしてるのね」
「声でわかってもね」
「声ね」
ジュリアもそう聞いて納得した。
「それはね」
「どうしてもわかるよね」
「ええ、それはね」
その通りだとだ、ジョルジュに答えた。
「どうしても出るから」
「それでわかるんだ」
「普通に誰なのか」
「名前が変わっても」
「名前は嘘を吐けても」
「そう、声はね」
それはというのだ。
「嘘を言わないから」
「それでわかるのね」
「そうなんだ」
「成程ね」
「七色の声を持つ声優さんでも」
俗にそう言われる人でもというのだ。
「その七色の声それぞれにね」
「個性があるのね」
「それでわかるんだよ」
「というかそれでわかる人は」
「プロだっていうのかな」
「相当なマニアね」
プロでなければとだ、ジュリアは答えた。
「もうね」
「そうだよね、けれどね」
「わかる人はわかるのね」
「そうなんだ、これが」
「それがもうね」
「プロかマニアっていうんだね」
「そう思ったわ、高度なプロと高度のマニアの違いは」
何なのか、ジュリアは述べた。
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