暁 〜小説投稿サイト〜
人理を守れ、エミヤさん!
人理守護戦隊エミヤ(後)
[6/6]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
電力が回され、魔力へと英霊召喚システムが変換する。そうして魔力が満ちていく中、不意に管制室から声が響いた。カルデア職員とロマニだ。

『何してるんだい、皆?』
『あ、司令官代理。いえ、士郎さんがサーヴァントを召喚したいと申請してきましたので……』
『――はぁ!? 士郎くん起きてたのかい!? って何召喚しようとしてるんだよ!? レオナルドー! アグラヴェインー! 早く来てくれえぇ!』

「……おい」
「あーうるさいうるさい。おーい、ロマニの声カットしてくれ。傷に響く」
「傷はないだろう」

 思わず呆れるエミヤである。この男は自分が起きた事を司令部に伝えていなかったらしい。マシュなら伝えるはずだから、彼女はこの男に煙に巻かれたのだろう。悪い男である。

『士郎くん! 何をしてるんだい!? まだ寝てなくちゃいけ――』

 ぶつ、と通信が切れる。士郎が通信の電源を落としたのだ。
 魔力が満ちる。いい加減誰か、この男のストッパーになれる人材が必要だろう。その役は御免被るエミヤだ。

「さて、鬼が出るか蛇が出るか」
「間違いなく別の意味の鬼が後で出るがな」

 かんかんに怒り狂うアルトリア達の姿が目に浮かぶ。雷が落ちるだろう。
 いい気味だ。
 士郎はエミヤの皮肉を聞き流し、召喚サークルに現界するサーヴァントの姿を指し示した。

「ともあれ俺のガチャ運をお前に知らしめるいい機会だ。とくと見ろ、俺に外れ籤はない」

 そして、三騎のサーヴァントが姿を表す。霊基パターンは、確かに三騎ともがキャスターだ。
 その姿は――





「わっ、わわわ! なになになにー!? いったい今度は何事ー!?」
イリヤ(・・・)、下がって! 謎の光が、突然……!」
「あらあら……大にぎわいね?」





 見覚えしかない冬の少女と、黒髪の少女、そして冬木でまみえたばかりの、冬の聖女の生き写しだった。

「――ほら見ろ、これが俺のガチャ運だ」

 遠い目をした士郎が嘯くのに、エミヤは頭を抱えた。









[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ