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提督はBarにいる・外伝
決着の裏で
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「ん?おぉ!居なくなっとった偵察機が戻って来たのじゃ!……しかし、どこに行っておったのかのぅ」

「口調が爺臭ぇと思ったら、本格的に耄碌してやがんのか?利根」

 鎮守府へと引き揚げる最中、提督が不機嫌そうに唸る。

「そんな訳ではないのじゃ!それに、こやつさっきまで飛んでおったようじゃ」

「どれ?」

 触れてみると、確かにエンジン部分が熱い。その上、乗り込んでいた妖精さんが疲労困憊という顔をしてへたり込んでいる。

『darling、艦載機が!』

「あぁ、帰ってきたってんだろ?」

『……知ってたノ?』

「何となく察しは着いた。どうやら、俺達ゃあの性悪狐に弄ばれたらしい」

 ブルネイ艦隊の艦載機が全て消え失せるという怪現象。その原因はどうやら、あのネームレベルではなくニライカナイ艦隊の艦娘にあるらしい。

「こりゃあ是非とも、ウチにご招待してお話を聞かなきゃなぁ?」

「提督、お誂え向きの通信です」

 電文ではなく、通信。それは、『もう通信を妨害する存在は排除された』という口にされないメッセージだろう。

「内容は?」

「ニライカナイ艦隊全員の寄港要請です。」

「……そうか。なら、こう返してやれ」

“此方にも用がある、財布を握り締めて心して来い”ってな。

  


「さてと、そうと決まればウチも忙しくなるな……大淀!ウチに通信を繋げ」

「了解です」

『……提督?まさか緊急事態ですか?』

 聞こえてきたのは鳳翔の声。主力艦隊が出払っている時に留守を預けられる、数少ない人材の一人だ。

「あぁ、それも飛びっきりのな」

 通信機越しに緊張が走るのが解る。鳳翔もゴクリ、と生唾を飲み込む。

『……伺いましょう』

「作戦完了、帰投する。その際、ニライカナイ艦隊も同行。これを全力で饗応する……支度を頼む」

 途端、通信機越しにクスクスと笑い声が漏れる。鳳翔のツボにクリティカルヒットしたらしい。

『成る程……それは大変ですね。間宮さんや大鯨ちゃん達にも声を掛けておきますね?』

「あぁ。他にも手空きの連中には手伝わせろ。支払いはニライカナイ艦隊の連中にツケる、金に糸目は付けずにもてなしてやれ」

『ふふ、悪いお人』

「ダーティな男は嫌いか?」

『いいえ、それでこそ提督です。では祝勝会のじゅんびをして、お待ちしてますね?』

「あぁ、任せた」

 通信を切る。ふぅ……と息を吐き出した所で大淀が話しかけてくる。

「提督、ニライカナイ艦隊から再び通信が入っておりました」

「内容は?」

「『Bar Admiral』のキャパを知りたいそうです」

「何人入れるか?って事か。30人位まで
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