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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
シャンパーニの塔
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ュカの怒りが伝わってくる為、無言のままついて行く。


塔を上へ進む中、カンダタの子分達がリュカを見つけ襲いかかってくる。
アルル達は素早く臨戦態勢をとろうとするが、剣を抜く間もなくリュカが敵を蹴散らし、戦闘が終了する。
目の前で目撃しても、リュカが何をしたのか分からない程一瞬で…
《何なのこの強さ…強いとは思っていたけどこれ程とは…》
アルルだけではない…他の3人もリュカの強さに驚かされるばかりだ…


最上階へ着いたリュカ達は、まさに歪んだ欲望の宴を目撃する…
2人の女性を15人が代わる代わる犯しているところだ!
「あ゛?何だテメー!何処から入って…ぐはっ!」

15人いた裸のブ男達は一瞬でこの世から消え去り、奥の部屋からカンダタらしき大男が姿を現す。
「な、何だこりゃ!?どういう事だ!」
「お前がカンダタか?」
「そう言うテメーは誰だ!?」
「そんな事どうでもいい…金の冠を返せ!そうしたら一瞬で殺してやる!」
室内の状況を見定めたカンダタは、慌てて奥の部屋に引き戻りドアに鍵をかける。
リュカは勢い良くドアにタックルするも、意外に丈夫でなかなか突破できない!
「リュカさん退いて!」
ウルフがリュカに退く様に指示する。
「イオ」
そしてドアに向けイオを唱えた!
(ドカーン!)
ドアは吹き飛びリュカが突入する!

まず正面に見えたのは、窓の外で両手を縛られ宙吊りになる裸の女性…
その女性の頭には金の冠…
女性の両手を縛り吊すロープは、室内を通って部屋の反対側の窓辺に立つカンダタの手に…
「おっと!俺様はキメラの翼を使って逃げさせてもらう!俺の事より、女を気にした方が利口だ!じゃぁな!」
そこまで言うとロープから手を放しキメラの翼で飛んで行く…
女性は支えを失ったロープごと地上に落下し始める!
慌ててロープを掴むリュカ!
「くっ!何てヤローだ!」
女性は2メートル程落下したが、リュカのおかげで大事は免れた。




ひとまずは女性達に衣服とキメラの翼を渡し、各々先に帰らせた。
「カンダタ…逃がしちゃったね…」
「でも、金の冠は取り戻したわ!これでロマリア王に報告できるわよ」
アルルは出来る限り明るい口調でみんなに話しかける。
しかしリュカは、一人静かにカンダタの逃げた空を見つめ物思いに耽る。

アルルもハツキもエコナも…何を話しかけていいのか分からない…
でも、何時ものリュカに戻ってほしく、全てをウルフに押し付ける!
《な、何で俺なんだよ…》
「な、なぁリュカさん…俺…リュカさんが怒るの初めて見たけど…1階に居た女の子とは知り合いなの?」
振り返ったリュカの表情は何時もの優しいリュカだった。
「僕にもあのくらいの歳の娘が居るんだ…とっても可愛いんだよ」

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