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ツインズシーエム/Twins:CM 〜双子の物語〜
ツインレゾナンス
第17話 知ってしまった想い
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 依頼の開始日から数えて12日目となる月曜日の朝の、普段ならまだ誰も起きていない時間。

 この時間帯は普段ならばミストの方が早く目覚めるのだが、今日に限っては何故か必要以上に早く目が覚めてしまったエースが、自室で寝ぼけ眼をこすっていた。

 上体を起こし、いつもの部屋着姿で欠伸をしながらカーテンを開けて外を見ると、まだ薄暗い外には人の気配がなかった。フォンバレン家が道から少し外れている場所にあるとはいえ、人の気配すらしないのはこういう出歩きが少ない時間帯しかない。

 もう一度だけ寝ようかとも思ったが、そうすると今度は朝ご飯の時間を過ぎる可能性もある。加えて自分が二度寝できない体質ということもあり、エースは今日はもう起きてしまうことに決めた。早速部屋を出て台所へと向かい、自分のコップに朝の1杯を注ぐ。

 そして誰もいないリビングのソファーに腰掛けて、一口含み、リビングのある場所を見つめていた。


 そこは、この1週間ちょっとの間、フローラがいつも際どい寝姿を見せていた場所。慣れないまま、毎日ここにある似たような光景に心拍数を無駄に上げて、紅茶と時間経過で少しずつ下げていく日々。そんな光景が、今日はそこになかった。


 どうやら、たった少しの間だけしかここになかったものが、いつの間にかエースの日常を浸食していたようだ。ちょっとだけ、心の中が寂しくなる。


「まぁ、あれを見ても無反応を返せるようになるのはさすがに日がいりそう……」

 その寂しさをごまかすように独り言を呟いた後、少しだけいつもの光景を脳裏に浮かべながら、紅茶をもう一口飲む。

 それで一応寂しさは薄れたのだが、そのために鮮明に思い出しすぎる失敗をしてしまい、エースは恥ずかしさで頬にやや赤くした。

 そんな今の状況をミストに見られたならば何かしらいじられそうではあるが、今はやや早すぎてミストでも起きてきていない時間。ミストの体内時計にほとんどブレがないことを、この時エースは少しありがたく思った。

「とはいえ、どうするかな……」

 しかしながら、今どう過ごすかを迷っている状況は、言葉にした通り全く変化がなかった。いつもでさえやることがなくなり登校まで困ってしまうのに、早く起きてしまえばその時間はさらに増えてしまう。今のところ、起きるのが早すぎて昼前後の授業で寝てしまいそうな気がするだけで、特に何もないのだ。


 結局何か特別なことをすることはせずにリビングやダイニングをうろつきながら暇な時間を削っていくこと十数分。リビングと各部屋を繋げる通路の奥から足音が聞こえ始めた。どうやらミストも起きて来たらしい。

 足音の発生から間もなくしてリビングに顔を見せたミストは、目の前に広がる光景を、意外なものを見るような表情で見
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