暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる。
聖夜にシャンパンで乾杯を・1
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ォアグラにキャビアよね」

 そんな事を呟きながら、フォアグラの乗ったカナッペを肴にシャンパン・カクテルを煽るリシュリュー。シャンパン・カクテルは角砂糖の溶け具合で刻々と味の変わるロングスタイルカクテルだからな。その変化も楽しんで欲しい。それにフォアグラはフレンチを代表する食材だが、昔はクリスマスなんかの特別な日のご馳走だったらしいからな。

「でもなぁ……要するにフォアグラって、脂肪肝だろ?」

「ちょっと?そういう食欲の失せる発言は止めてもらえるかしら」

「だってよぉ、無理矢理餌食わせて肥らせて脂肪を蓄えたガチョウとかアヒルのレバーだろ?フォアグラって」

 実際に動物保護の観点から、フォアグラの生産を違法とした国は多い。

「確かにガチョウやアヒルが可哀想って意見は解るわ。無理矢理餌を流し込まれたら苦しいでしょうし。でも仕方が無いじゃない!美味しいんだもの」

「まぁ、そう言うのも人のエゴって奴さ。生産を違法としても輸入はしてる国ばっかだし」

「そうよ!アヒルが可哀想だと言うなら輸入も禁止すべきだわ!」

「お二人とも、少し落ち着かれては?」

 そう言って早霜がグラスを2つ差し出してくる。差し出されたグラスには鮮やかな青いカクテルが注がれており、飾り付けに櫛切りのオレンジが映える。

「『ブルー・シャンパン』です。少し味付けの濃いおつまみが多かったですから、スッキリとした味わいのカクテルを選んでみました」

《ブルー・シャンパンのレシピ》

・ブルー・キュラソー:1tsp

・シャンパン:120ml

 ※作り方※

 フルート型のシャンパングラスに、ティースプーン1杯分のブルー・キュラソーを注ぐ。(tspはティースプーンの略)

 シャンパンを注ぐ。シャンパンの発泡で中身が自然と混ざる為、ステアは不用。仕上げに櫛切りにしたオレンジをグラスの縁に飾れば完成。



「一口飲んでみて、お好みでオレンジを搾って果汁を足して下さい」

 言われた通りに一口含むと、オレンジの爽やかな香りが鼻を抜ける。ブルー・キュラソーはオレンジの皮をアルコールと共に蒸留したリキュールだから、元々オレンジの香りが強い。そこにシャンパンの炭酸が加わって、更に香りが感じやすくなっている。

「どれどれ、オレンジを搾るとどうなるか……」

 そこにオレンジの果汁を搾って加えると、香りはもちろん、オレンジの酸味や甘味も加わって味の深みが増す。

「口の中がリセットされたわ!ありがとうハヤシモ」

 やれやれ、どうやらリシュリューの機嫌も治ったらしい。

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