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G戦線
G戦線
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[1] 最後
 摩天楼を歩いていたカッパは、仲間のイオタに出くわした。
「よう、カッパ、生きていたか」
「お前もな」
 うつむきながら、上目づかいにこたえるカッパ。
 お互い、アルファ戦線から戻ってきたばかりであった。
「まだ、戦闘が続いているってのによ、よ〜く帰ってこれたな」
 イオタは、比較的安全な後方部隊。対してカッパは、前線で戦っていたのである。
「今度、やつらに奇襲をかけるって噂じゃないか。奇襲ってのは、負けている状態だからやるもんだよな」
「前線に出たことがないお前に何がわかるか」
「いや、いや、後方部隊だってそれなり重要なんだぜ。おめぇらの食料の確保を誰がやっているっていうんだい」
 イオタは薄笑いを浮かべた
「後方部隊がもっと食料の確保が出来れば、俺たちが前線に出なくても済むのに」
 顔をヒクヒクさせるカッパだった。
「まあ、奇襲をかけるってことは、ここの領地は放棄ってことかな」
 イオタはカッパの肩をたたき、街角を去って行った。

 カッパは、総本部に顔をだし、現状を報告。次の指令を待った。
「今度の奇襲には、奥さんが行っているようだな」
 総隊長のガンマが言った。
「ええ、聞いています」
「そうか」
 と静かに総隊長は言った。
「総隊長。ここの領土を放棄するつもりですか」
 カッパが真剣な顔をして、総隊長を見た。
 総隊長は、首を横に振り、
「いや、まだあきらめるつもりはない。次の作戦行動に入っているところだ。そのための奇襲なのだからな」
「そうですか、それなら妻も浮かばれます」
「まだ、死んだわけじゃない。あきらめるな」
 総隊長から肩をたたかれ、暗に外の空気にあたって来いと目で合図された。

 カッパが街を歩いていると、後ろからケツを蹴り上げてきた奴がいた。
 カッパは声も出さず、後ろを振り向いた。
「よう、カッパ」
 前線で一緒に戦っていたカイだった。
「総隊長なんて言ってた」
「このまま、戦うって」
「そうか。また、前線に行くことになるか」
「まあ、そんなとこだろう」
「聞いた話だと、特別科学班が特殊な毒薬開発に成功したみたいだぜ。それを今回の奇襲に使うらしい」
「そうか」
 カッパはさみしそうな顔をした。
「そういえば、かみさん元気か」
「その奇襲の一員として前線に行った」
「悪い事言っちゃったな。すまん。あそこの店でおごらしてくれ」
 カッパは、急に顔色を変えて、
「あれは、やつらの罠だ。何人かあそこに入ったけど、出てきたところ見たことないぞ」
「あれがうわさに聞く、不帰(かえらず)の酒場か。いい匂いしてんのに」
「あれで、仲間がどれだけ死んだのか・・・」
 二人は、ビルの陰に入り、毒薬について話し始めた。
「まあ、あんまり気乗りしない作戦なん
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