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こんなチートでもありですかい?そうですかい。
第23話。死徒と使徒。
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晋吾は左腕とバットを持つ右腕を伸ばし、独楽のように回転する。

しかし、その回転速度は凄まじく、迫りくる炎をかき消し、足元に引いてあった絨毯に焦げ跡とともに穴を開ける。

「そのようなまやかしは効かんぞぉお!!」

シオンは唖然とし口をあけ、口内を晒しながら分割思考の一つを使って回転速度やらその回転からの遠心力やらそこから発生する全エネルギー値やらを計算し、そんな馬鹿なことが!と現実に怒った。

スフィアは気が狂ったかのように笑う。笑う。笑う。

「ハハハハハハハハハハハハッ!そうか!これが『使徒』か!混血でも人外でも英霊でもなく!ただ!ただ人の身で!!フヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!」

しばらく笑い続けた後、肩を上下させながら息を整える

「ふぅふぅ、すまない。下品に笑い過ぎた」
「律義なやっちゃなー」

フッ、っと笑いながら前髪を指で撥ねて取り繕う。

「全く持ってすまない。舐め切っていたよ、宇宙そらを相手にすると言うのにだ。」
「そら?」

シオンは死徒の言うことを理解できない。晋吾は確信した。コイツ、俺の正体、分かってるな。

「人類の最後の守護者ラスト・ガーディアンたるあなたには余の存在は認められないだろう。だが、余も黙ってやられる訳にないかんのだよ。これは種としての当然の行為だ。生きると言うね。」
「それはそうやろ。だが、『可能性』を摘むお前の様な存在は我慢ならんのや。」
「・・・・そうか。あなたは人類に可能性を見出しているのだな。」
「人はいつかは親離れしなければあかん。この母なる地球からも・・重力と言う名の手を借りずとも、人は歩かねばならんのや」
「それがあなたの想いか。」

スフィアは両手を広げ、宣言する。生への執着を。

「想いが相容れない種と種は争い、勝利しなければないない。だから、私は私の『可能性』賭けよう。あなたの想いを・・大いなる意思を超えると!!」

スフィアの体から魔力があふれ出す。晋吾ですらひるむ威圧感。彼の目は紅蓮に染まっていた。その魔力に共振するかのように屋敷が揺れ始める。

「っ!晋吾!させてはなりません!!」
「もう遅い!!」

シオンが何かに気づいて慌てて言おうとするが、それを塞ぐかのようにスフィアが叫ぶ。

晋吾は何が起こるか分からなかったが、咄嗟にシオンを抱きかかえた。

「固有結界―紅蓮なる地の獄イグニートプリズン・インフェルノ―」

そして世界は紅蓮に染まる。









そこは灼熱地獄さながらであった。

足を着く地面は無く、一面マグマ。空は黒く、まるで本当の地獄に居るようであった。

熱気が肌を焼き、開けている目や、息
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