第二章
第18話 戦後の処理
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敬意を表するため、陛下が自ら全員を斬首なさる予定で――」
「えっ」
あ……。
げっ。
いかん。つい口が。
ああああ、ヤバい。
前の軍議ではきちんと意見すべきだったという反省はしていたが……。
ここは軍議の場ではないし、意見を求められているシーンではない。
これはいけない。
コスプレ参謀が訝しげにこちらを見た。
「オオモリ・リクか。何か意見があるのか」
ど、どうしよう。
「ふむ……よし。余が許す。聞こう。意見を申してみよ」
国王から追い打ちが。
退路を塞がないでほしい。「何でもないです」とは言えなくなったではないか。
「あ……えっと……その」
全員が俺の顔を見ている。
こんなに多くの視線を集めたことは、生まれてこのかた一度もない。
しかも見ているのは学生ではない。怖い顔をした武人たちだ。
全身の血が下に落ちていくのを感じる。
視界が白っぽく、そして遠のいていく。
くそ、またか……。
疲労のせいか、今回は早かったようだ。
俺は失神した。
***
「……」
ベッドの上だ。
「あははは。また気絶したな。リク」
「……すみません、陛下」
「いや、面白いからいいぞ。いま中断して休憩時間にしているから。お前が落ち着いたら一緒に戻ろう」
「あー、もう俺の意見はいいですよ。あれはつい口から出てしまっただけです。だいたい、人前で緊張して気絶する人の話なんて誰も聞きたくないでしょう」
「大丈夫だ。リクは持病の発作で定期的に気を失うという設定にしておいたからな」
何だそれは。
「もしもう平気なら行こうか。余はお前の話を聞きたいからな。もちろんあっちでな」
国王はイタズラっぽい笑みを浮かべて会議室のほうを指差す。
妙に楽しそうだ。
俺は仕方なく立ち上がろうとした。が、力が上手く入らなかった。
「うう、なんか震えが。汗も……」
と、そこに。
ぼすっ。
白いものが体の上に覆いかぶさった。
「ぶふぁっ。クロか? 何だ? どうした」
クロがいきなり抱きついてきて、俺に対してクンクンしてくる。
重い。しかも意味不明だ。
「こら、離れろ。何なんだよ」
クロを離して立ち上がった。
「……どうだ」
「どうだって、何がだよ」
「少しは落ち着いたか」
「え? あー、少し、落ち着いた、かな?」
少し緊張がおさまった気がする。
どこか既視感がある。
前にこんなことがあったような?
あ、カイルの奴か。
町長と初めて話す前に、同じようなやり取りがあった気がする。
「ははは。今のがリクの緊
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