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ダン梨・T2
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 新団員募集について色々と話し合ったのだが、特筆すべき人間も見つからないまま現ファミリアに一人ずつ新人候補を選ばせて、ヘスティア様に面接させてみた。その結果――。

「ごめん、みんな嘘はついてないけど『これだ!』っていうのが……」
「じゃ、全員ボッシュートでございます」

 デデッデデッデーン!と謎の弦楽器で演奏すると、候補者たちはとぼとぼ帰っていった。
 成程、どこのファミリアでも殆どの冒険者が門前払いになる理由が改めて分かった。全然戦いが出来そうな気配がないのが俺でも分かる。これを一から育てて使い物になるかを考えると、もう何人かファミリアに腕利きが入ってからでないと育成も儘ならない。

「何で冒険者一か月目で早速新人育成について語らなきゃならんのだ?」
「それはキミらがおかしいだけだからね」
「一番経験長いのリリだけど……」
「アドバイス以外はムリです」
「俺らは……教えられる程経験ねぇよなー」
「ねー」

 ベルと俺と顔を突き合わせ、ため息をつく。
 片やレベル5の剣姫から指導を受けてレベル2になった奴。
 片や誰にも何も習ってないけどなんかレベル2になった奴。
 やべぇ、俺の方がおかしい奴だ。これが潜在梨力(てきとう)の成せる業か……。

「ともかく、ヴェルフ氏のレベル上げを手伝いながらレベル2になった体を動きと慣らしていこう。少数とはいえレベル2が二人は新興ファミリアにとっちゃ貴重なアドバンテージだ」
「はー、そういえばそうだね。またスケジュール書き換えないと。でも人数増えないと結局収益としては頭打ちかな……?」

 なんだか、ベンチャー企業立ち上げたばっかの会社みたいだこれ。ファミリアとか基本は経済的利益を追求するんだから会社みたいなもんだけど。では、これから起きることについて整理しておこう。

 ベルとヴェルフの熱い友情とか新装備とかを持ちつ持たれつしてたらタケミカヅチ・ファミリアにパス・バレードされて怒りのデス・ロードしてアガルタ―なのだ。この際全員死にかけるのだが何とか助かり、下でベルが覗きをして、逆恨みおじさんにマウント取られたり逆に取り返したりヘスティア様のヘスティア様がドロップして局所事象変異を起こしたかと思えば黒光りの何某が天井から降ってきて思いがけず大変なことになるけどベルがなんが凄い感じに頑張ったり魔剣使ったりしてどうにかこうにか最後に愛が勝つって感じだ。
 分かんない?じゃあお前にとってのダンまちはその程度ということだ。その程度の謎に逐一かかずらわずにスワヒリ語でも勉強しろ。

 ……これ、俺やることない上に只管とばっちりじゃね?まぁ原作がある時点でベルのストーリーはだいたいそんな感じだけど。イベントを回避する方向性に進めてもいいけど、そちらになると別のイベントが早
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