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オズのガラスの猫
第十一幕その十
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「どうやらね」
「そうなの」
「あの人達にとっては美味しいみたいなの」
「匂いも気にならないのね」
「あれもね、ただあたしは興味ないから」
 食べる必要がないので他のお料理にも興味が薄いです、その中でもオズの国においても珍しいシュールストレミングはなのです。
「食べる場面もね」
「見ていないの」
「見てもね」
 例えそうしていてもというのです。
「気に留めていないのね」
「それじゃあ見ていないのと一緒ね」
「というかそれそんなに凄いの」
 ガラスの猫は耳の垂れた茶色の毛のマンチカンと遊びつつ白猫と遊び続けているナターシャに尋ねました。
「シュール何とかって」
「あまりにも匂いが凄くてね」
 ナターシャはそのシュールストレミングのお話をしました。
「お家の中では食べられないの」
「そうなの」
「中だと匂いが充満して中々取れなくなるから」
 その匂いがというのです。
「だからね」
「あまりなのね」
「そう、食べないの」
 そうだというのです。
「これがね」
「そうなのね」
「大抵お外で食べるの」
「ふうん、バーベキューみたいね」
「バーベキューとはまた違うわ」
 このことは確かに言うナターシャでした。
「缶詰だけれどね」
「缶詰だと缶を開かないといけないわね」
「開いた時に匂いが周りに出て凄いから」
「お外で食べてもなの」
「大変なのよ」
「何ていうかね」
 ここまで聞いてこう言ったガラスの猫でした。
「爆弾というか毒ガスみたいね」
「そうでしょ、食べものだけれどね」
「毒ガス扱いなのね」
「そうなの」
 そこまでの扱いだというのです。
「シュールストレミングはね」
「ううん、そんなのいきなり出したらね」
 それこそとです、ガラスの猫も事情がわかりました。
「犬の国の人達もびっくりしてね」
「怒るわよね」
「毒ガスみたいなの出されたら」
「特に犬の人達はね」 
 ナターシャは犬のことからお話しました。
「お鼻がいいでしょ」
「他の生きものより遥かにね」
「だから余計にね」
「怒っちゃったのね」
「そうだと思うわ、魚料理の中でもね」
 とりわけと言うナターシャでした。
「とびきりの上級者向けを出したんだから」
「幾ら自分達が美味しいと思っていても」
「出すには無理があったわ」
 それこそというのです。
「本当にね」
「猫の国の人達のミスね」
「ええ、本当にそう思うわ」
「じゃあオズマも今は」
「そのことを市長さんにお話しているでしょうね」
「シュール何とかは出すなって」
「そうね、ロシアで言うとあれよ」
 ここでこう言ったナターシャでした。
「はじめて来てくれた人をシベリアに送る様なものよ」
「シベリアって?」
「凄く寒くて
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