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ラジェンドラ戦記〜シンドゥラの横着者、パルスを救わんとす
第三部 原作変容
最終章 蛇王再殺
第三十九話 伝説終焉
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言うならこれを見ても痛痒を感じないと証明してみせろ!」

ダリューンは懐から何かを取り出し、ザッハークに向けて突き出した。何だあれは?いや、見てはマズい。直感だがそんな気がする。

「な、な、何だ、何だそれは!」

「あ、あう、何それ!おで、ごわい!」

あ、バハードゥルの馬鹿が!見てしまったんだな!この馬鹿、こんなところで何やってんだ!…!マズい、ラクシュは平気か?バカさ加減で言えば、バハードゥルと大差ないのがラクシュなんだが…。

しかし、それは杞憂だったようだ。同時に撃ってるのだとしか思えないほどに一斉にラクシュから何本もの矢が放たれた。良かった、隙が出来たなら自分の出番だと理解してたんだな!…或いは立ち位置的に見ようとしても見えない場所に居ただけかもしれないが。

ラクシュから放たれた矢は鏃が蒼い炎を纏っていた。何だかいつもと違うような。それらは両眼、両肩の蛇の口、蛇の付け根の両肩、両手首をほぼ同時に射抜いた。そして、両肩の蛇が蒼い炎で瞬時に燃え尽きた。肩の付け根で蒼い炎がなおもくすぶり続け、それが再生をも阻んでいるようだ。もしかして、浄化の炎なのか?

「な、何だよラクシュ今の。いつもの矢じゃないのか?」

「あれれ〜、この弓と矢筒、殿下がくれたんじゃないのー?今朝起きたら私のすぐ傍に置いてあったんさー。恋人がサンタクロースって本当だねって思ったのにー」

いや、今はまだ四月だ。こんな季節外れのサンタはいないし、そもそも俺はお前の恋人でもない。と言うかそれ、シンドゥラの伝説に出てくる黄金の弓『ブラマダッタ』と、炎の矢を際限なく取り出せるという『無限の矢筒』じゃないのか?かなり昔にカルナに探すように頼んだものの、何の手掛かりも得られなかったって聞いてたんだが、見つけたのか?そして、わざわざここまで持ってきて、ラクシュに託したのか?いくら最近タハミーネにラクシュの母親ポジションを奪われつつあるからと言って、まさかそこまでするとは!

「いや、その話は後だ!それより今だ!総攻撃だ!…ってバハードゥルもいつまでも怯えてんじゃねえ!行くぞ!」

「ふぁ、ふぁい、王子!」

勝機であった。奴は剣を取り落としている。両眼から刺さっていた矢を抜いたが、鏃に眼球が刺さったままだ。そして、眼窩には蒼い炎がくすぶり続け、こちらも肩と同様に再生を阻んでいる。武器はなく、目も見えず、厄介な両肩の蛇も焼滅して再生もしない。これなら勝てないはずがない!

「ぬううっ、舐めるな、糞どもが!」

ザッハークが拳を振り回す。とんでもない風圧を感じる。スピードだけならヘヴィ級ボクサー並みだろう。だが、両手首を矢で射抜かれ、拳に力が入っていない。ジャブとすら言えない代物だ。そして、剣を相手にするにはリーチが足りなすぎる。たちまち、両
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