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デスダッシュから始まる異世界冒険譚
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「やっと街が見えた。まともな飯にようやくありつける」

水と干し肉だけってのは辛かった。干し肉もただ塩辛いだけの何かで食うのも辛かった。だから飲まず食わずで走り続けた。まだ朝早くだったために門は開いていないが商人の人たちが固まっている場所があったのでそこに近づく。

「■■■■■■■」

言語が違うみたいだが、これまでの経験で行けば

>シガ国語スキルを取得した

よし、スキルが手に入った。とりあえず5ポイントほど振っておけばいいだろう。

「どうしたんだ坊主、何も持っていないようだが」

よしよし、話も通じるな。

「いえね、数日前に星が降ってきたじゃないですか」

「ああ、あったな」

「それで荷物を載せてた馬に逃げられましてね。そこら辺に生えてる草とかでここまで何とか食いつないできたんです。金は持ってるんでなんかまともな食える物を売ってくれませんか?」

気の毒そうに周りの商人が保存食を分けてくれた。干し果実や焼き締めた黒パンなどだが、それでも塩辛いだけの干し肉よりは断然美味い。それからさり気なく情報と物資を集めていく。途中取得したスキルに10ポイント振ってレベルを上げておく。

>相場スキルを取得した
>値切りスキルを取得した
>算術スキルを取得した
>交渉スキルを取得した
>話術スキルを取得した
>詐術スキルを取得した
>推理スキルを取得した
>考察スキルを取得した
>分析スキルを取得した

相場のおかげで大体の物価が分かったのは好都合だ。ストレージに入っている山のような金貨なんかの価値が分かるようになったからな。馬鹿な買い物をしない限りは一生遊んで暮らせるだけの額がある。

これからどういう風に動くか考えながら過ごしているとようやく門が開き、商人たちが自分の馬車へと戻り門を潜っていく。オレもその流れに乗ることにする。

「坊主、一応規則だから言うけど身分証を見せな。入市税は大銅貨1枚だ」

「すみません。数日前にあった星降で荷物を載せていた馬に逃げられまして。発行していただけないでしょうか」

「ああ、良いぜ。先に入っていった商人達から聞いてるぜ。運が悪かったな。次からは手放すんじゃねえぞ。とりあえず奥に来てくれ」

衛兵に着いていき、詰め所に入る。

「指名手配とかされてないよな?」

「大丈夫です」

「それじゃあ、このヤマト石に両手を置いて名前を告げてくれ」

言われたとおりに石に両手を置いて交流欄に入れている名前を告げる。

「リィン」

「種族:人族」「レベル:1」「階級:平民」「所属:なし」「職種:冒険家」「称号:なし」「スキル:なし」「賞罰:なし」

うん?ステータスの画面と異なるぞ。それっぽいのは、あった、交流欄
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