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獣篇V
39 夢か現(うつつ)か
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戸に用だァ?」

_「ええ。今度真選組に顔を出さなきゃいけなくなって。あと、ついでに買うものがあるから。そして、私が外に出る時は、付き添いをつけた方がいいのかな?って思ったのよ。独りで行ったら怒られるでしょう?」

暫く難しい顔をして黙りこんでいたが、ふと顔を上げていいぜェ。と言った。付き添いは?と聞くと、当たり前ェだ。と付け加えられた。

_「その日は確か、オレは空いてたから、オレがついていく。」

_「ならば安心ね。こんな立派な殿様が側に付いてくださるのですもの。」

でもね、と話を続ける。

_「あなたには、変装をしてもらうわ。連れがテロリストってバレたときが怖いもの。いいでしょう?」

苦虫を噛み潰したような顔をした。

_「…いいぜェ。乗ってやらァ。」

ありがとう、旦那様?と言うと、むっつりしながらも鼻の下が伸びていた。よほど旦那様が嬉しかったらしい。

_「そうだ。私晩御飯の前にお風呂に入ってきていいかしら?」

_「あァ。」


じゃあ後でね、と言って支度がすんでから、私はお風呂に向かった。

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