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ねここい
第1話
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せようと頑張っても、相手にお前を好きになる可能性がな無かったら無駄な努力で終わるニャ。何せ人の趣味は千差万別。デブで醜男とイチャイチャ腕を組み町を闊歩する美女の姿を見た事あるじゃろ? そのまた逆もあるだろうし、容姿性格云々より財力って女も少なくない。そんな中、『お前で良い』って思ってくれる可能性の高い女が事前に判るって凄い事だと思わんかニャ?」

「……確かに。随所にトゲのある言い方が気になったが、言われてみればその通りだ。可能性が高い事が判っていれば、その女性に集中して友好度を上げる事が出来る」
可能性がある事が判っていれば、女性に声をかける事が苦手な俺でも、頑張れる……気がする……多分。

「そうじゃろう、そうじゃろう」
「んで、それが愛の女神様の御利益だとして、正反対の存在のお前の目的は何だ?」
愛の女神のパワーを勝ち誇った様に語ってるが、コイツは何をするんだ?

「それニャ! アチシは実は、アフロディーテが大嫌いにゃのだ! だからお前にパワーを送った瞬間、アチシの呪いパワーを奴のパワーに盛り込ませたのニャ」
「はぁ〜? あんなに勝ち誇って女神の事を語ってたのに、今更嫌いとかあり得なくない?」

「うっさいニャ! 兎も角アチシの呪いで、お前と生涯の伴侶になる可能性の高い女を見分ける部分に歪みを作ったニャ!」
「ゆ、歪み!?」

「そうニャ。お前と生涯の伴侶になる可能性の高い女は、皆ネコに見える様にしてやったニャ!」
「え、あの……ちょっと……意味が解らないんですけど?」

「フフン。明日になって色んな女に出会ってみれば嫌でも解るニャ」
そう言うと悪魔見習いネココスプレ女はフライング・クロスチョップで入ってきた窓に向かい踵を返す。

「あ、アチシの名前は“ベル=ノーラ”。お前はベル=ノーラ様と呼ぶニャ」
そう今更ながらの自己紹介をして窓から飛び降り、何処かへと行ってしまった。
うん。(ベル)(ノーラ)……化け()()と俺は呼ぶ事にしよう。

イカレた化け()()の戯言を本気で信じる程イカレてない俺は、明日の入学式に遅れない様、早めにベッドベ潜り込む。
女神パワーはちょっと期待しちゃうが、化け()()パワーなど存在しないし、世のテンプレを期待して、登校までの途次は曲がり角でのテンプレ出逢いに期待しよう。

曲がり角や交差点はちょっと早足でトライだ。




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