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ロボスの娘で行ってみよう!
第7話 論文で要点を教えよう
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の壊走に乗じてイゼルローンまで肉薄する」

「良い作戦じゃないか」
「ところが、敵が非情だと、味方ごとトールハンマーで焼き尽くすでしょうね」
「うむ」

「二つ目がD線上のワルツ」
「D線?」
「D線、即ちデッドライン、イゼルローンの要塞主砲の射程距離ギリギリを主力が出たり入ったりして敵をおびき寄せておいて、危険宙域ギリギリをミサイル艦部隊が、要塞砲死角から攻撃する方法」

「ほう、いい手じゃないか」
「問題は、このミサイル艦隊に対し、帝国側から1個分艦隊でも向けられたらアウトです」
「うむ、一長一短な訳か」

「ですです」
「しかし、流石はリーファだ面白い発想をするな」
内部からの攻撃は除いてあるけどね。

「第三論文が兵站補給の重要さ」
「ふむ」
「補給が止まれば軍は動けませんからね、実例を挙げて書いてます」
「なるほどな」

此は余り食いつかないな、だから帝国領侵攻作戦とかで補給軽視になるんだよ。
「第四論文は、イゼルローン方面のエル・ファシルなど敵に包囲された場合の民間時の脱出方法です」
「うむ、しかし敵を倒せばすむことではないかな?」

「いいえ、戦いは最悪の事態を考えて作戦を立てておけば何とかなるモノです。
それを研究しておいても損には成らないのですから」
「なるほどな、一理あるな」

「そこでエル・ファシル方面の実情を知りたいので、5月の遠洋航海時に参加せずにエル・ファシルへ研修に行かせて貰えないでしょうか?」
「うーん。それはいくら何でも不味いぞ」

「そこを何とか」
「考えさせて貰いたいな」
「判りました、けど実情が知りたいんですよ、お願いします」

「その論文が果たしてどの様なモノか見てから決めよう、早い内に作成してきなさい」
「判りました」

「うむ」
「失礼します」

んー親父も判るけど、何とか出来ないのかな。駄目かな、ラップ先輩あなただけが頼りです。
ヤン先輩がまさかエル・ファシルへ行かないとは思わなかったからな、あーバタフライ効果嫌いだ!


■自由惑星同盟首都星ハイネセン テルヌーゼン市 同盟軍士官学校校長室 ラザール・ロボス

娘の論文の話を聞いて、益々我が子ながら素晴らしいと感じたな、しかしあの子は前線には出したくない、親のエゴと言われるだろうが、内地で兵站をしていて欲しいモノだ。
戦略戦術に非凡な才能を見せて居るが、悪くても統合作戦本部作戦課で終わってしいものだ。

エル・ファシルか、私個人としては行かせたくはないな。しかし娘のたっての願いだが中々決められないな、ドーソンのような、ねちっこい奴に知られれば何をされるか判らんな、穏便にすますしかないな。

しかし娘の言う通り、ドーソンやフォークは使い物にならない人材だ
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