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ドリトル先生と和歌山の海と山
第十一幕その十一

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「奈良時代の食事は今とかなり違ったね」
「うん、奈良で食べたけれど」
「確かにかなり違ったわ」
「それも相当にね」
「まるで別物みたいに」
「違っていたよ」
「それで梅干しもなんだ」
「古代から梅は食べていたみたいだけれど」
 先生はこのことは知っていました。
「けれどね」
「梅干しはあったか」
「そう言われるとなんだ」
「わからないの」
「僕達が食べている梅干しは十世紀にはあったけれど」
 その頃にはというのです。
「当時の村上天皇が昆布茶とその梅干しで病を治されたとあるけれど」
「空海さんの後?」
「そうよね」
「空海さんは平安時代の最初の頃の人で」
「村上天皇より先の人だよね」
「だからその頃にそうした梅干しはあったかな」
 先生はいささか疑問に思うのでした。
「そして空海さんは食べていたか」
「それはなんだ」
「どうもわからないの」
「梅干しについては」
「梅を食べるのは中国からで空海さんは中国に行っていたけれど」
 それでもというのです。
「果たしてね」
「空海さんが梅干しを食べていたかまでは」
「わからないのね」
「どうにも」
「そこまではね、まあそれでもね」
 空海さんと梅干の関係については不明でもというのです。
「僕達の今回の旅に梅干しはかなり関わっていたね」
「空海さんとね」
「本当に色々な場所を巡ったけれど」
「その中でもね」
「梅干しは特にだったわね」
「そうだったよ、そしてね」
 さらに言う先生でした。
「お土産にも買ったし」
「暫く梅干しとは関係ありそう」
「そうだね」
「これからもね」
「神戸でも食べるし」
「関係は続くわね」
「そうなるね、梅干しのお茶漬けに」
 まずはこちらを思う先生でした。
「何といってもね」
「梅干しを肴にして」
「そうして飲むのね」
「ここでそうしてきたし」
「これからも」
「そうして飲む時もあるよ」
 梅干しを肴に日本酒を楽しむというのです。
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