もうこの世界 本当に駄目みたいですね
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」
イリナは口走ったゼノヴィアの口を全力で塞ぐ。
「これはますます見逃すわけにはいかないわね。」
「いえ、先ずは警察に連絡しましょうよ……。」
真っ当な意見をロスヴァイセは述べる。
全くもってその通りだ。
「そこまでよ。このリアス・グレモリーの領土で随分と好き勝手なことをしてくれたようね。」
今なお謎の下着と共に錬成する伝説の賢者の下へと悠々と歩み寄るリアス。
「成程、私を最近嗅ぎまわっていたのはお前達だったのか…。」
「この崇高な実験に自分の下着を捧げにきたのか?」
「そんなわけがないでしょう。」
もうあの男は手遅れだとウィスは確信する。
下着を盗むに飽き足らず崇高な実験と暴露する時点でもう駄目だ。
「異教徒め、断罪してくれる。」
「アーメン!」
イリナとゼノヴィアはデュランダルとエクスカリバーを構える。
「聖剣エクスカリバーか、そんな無粋なものなど下げたまえ。私もあくまで元教会の人間だ。」
「私も若い頃は教会に一心に仕えていたものだ。」
「神への信仰、教会への献身が全てだと疑わなかった。だが、私はある時触れてしまったのだ。」
「そう、あの極上のおっ〇いに!」
伝説の賢者は手を振りかざし、豪語した。
下着泥棒になってまでこの奇行に走った理由を。
「……。……は?」
口をポカンと開け、ウィスの目が死んでいく。
悠久の時を生きてきたウィスでさえこのような人種には出会ったことはなかった。
「その日から私の価値観は崩壊してしまった。」
ああ、そうか。
崩壊してしまったのか。
「何故、私はこれまでおっ〇いに触れてこなかったのか!?」
「何故、あんなに素晴らしいものを神は禁じたのか!?」
それはそうだろう。
神でさせ自身の信仰者が女性のおっ〇いによってそこまで堕落し、下着泥棒にまで至り、人生を捧げる者が出て来るとは予想外であっただろう。
ウィスは思わず聖書の神に同情してしまった。
いくら聖書の神がろくでもない奴とは言え、このような理由で信仰心が廃れてしまうとは余りにも酷過ぎる。
「どうして私はあの乳に触れてこなかったのか!?」
「どうして誰もその素晴らしさを教えてくれなかったのか!?」
「そして、私が苦しみ抜いた先に待っていたのは我がエロスの教え!!」
─おっ〇い包んだらいいじゃん、下着被ったらいいじゃん─
何だ、その神は。
一体何処の神話体系の神だ。
「神よ……。」
ヤバイな、こいつ
ウィスは背中から冷や汗を流し、言葉で表すことも憚られる気味悪さに鳥肌を立ててしまう。
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