暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
2042話
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 修学旅行の食事と言われて思いつくのは、やはり豪華な食事だろう。
 特に俺達が泊まっているのはかなり豪華な旅館である以上、当然のようにその食事には期待が高まり……そんな俺達の期待に応えるように、夕食はバイキング形式となった。
 ……いやまぁ、いかにも和風の旅館でバイキング形式というのも、どうかと思うが。
 食べ放題と表現を変えれば、多少はそれらしくなるか?
 ともあれ、基本的に高校生にとって、食事というのは質より量。
 勿論、最低限の質を備えているということが大前提ではあるのだが、食べ足りないよりは食い切れない程の料理が並んでいるのが、大半の高校生にとっては嬉しかったらしい。
 ただ、旅館の方でもしっかりと京都の味を楽しんで貰いたいと、高校生が好きそうなトンカツやらステーキやらパスタやらカレーやらピザやら……そんな料理以外にも、京風の料理が結構な数、メニューの中にあった。
 もっとも、男の多くはそういうのを食べる様子はなかったが。
 そんな中、俺はハモ料理を見つけそちらに向かう。
 ハモの湯引きや天ぷらといった、典型的なハモ料理。
 他にもハモ料理は色々とあるのだが、取りあえず俺はそちらを楽しむ。
 梅肉にハモの湯引きをつけて食べると、ハモと梅肉の爽やかさが口の中に広がる。
 ハモというのは小骨の多い魚で、その小骨を細かく切る骨切りという特殊な捌き方が必要となる。
 適当にやるのならともかく、本格的に骨切りをやるとなると、かなりの技量が必要で、それこそかなりの修行が必要となるらしい。
 この湯引きは……高級旅館だし、多分料理人も相当の腕なのだろう。
 天ぷらもサクッとした歯応えと、湯引きとは違ってふっくらとした味を楽しむ。
 もっとも、俺は別に美食家という訳ではないので、穴子とかの天ぷらと大して違いがないように思えたけど。
 あ、でも骨切りされた小骨の食感がある分、穴子とかとは大きく違うな。

「他に京料理って何があります?」

 食堂にいた宿の人間に尋ねると、聞かれた人間は笑みを浮かべて、口を開く。

「そうですね。向こうにある鯛や穴子を使ったお寿司なんかは美味しいかと。京都ではよく食べられているお寿司ですよ」

 寿司か。
 他にも寿司とかは色々とあるけど、折角なら京都で食べられているという鯛や穴子の寿司を楽しむとするか。
 そう判断し、短く礼の言葉を言ってから寿司コーナーに向かう。

「アルマー君も、お寿司?」

 山岸が俺を見て、そう尋ねてくる。
 どうやらこの様子だと、山岸も寿司を取りにきたのだろう。

「ああ。鯛や穴子の寿司が京都では食べられているって聞いてな」
「ふーん。あ、でもイカのお寿司が美味しかったよ。肉厚で、甘くて」

 そんな山岸の言葉に、イカの寿司も食べる。

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