暁 〜小説投稿サイト〜
初レギュラー
第六章

[8]前話 [2]次話
「いいわね」
「どれも信じられないです」
「信じられなくても事実だから」
「じゃあそうしたお仕事もですね」
「決まったからね」
「頑張ってやっていくべきですね」
「そうしてね、あの役本当に注目されているから」 
 初レギュラーとは思えない演技力がだ。
「社長もこれからも有紗ちゃん押していこうって言ってたし」
「社長さんもですか」
「次期もレギュラー決まったし」
 次の仕事もというのだ。
「今度は普通の主人公のお友達よ、三人組の一人よ」
「ライバルお嬢様じゃなくてですね」
「そうした役だから、主人公をいつも助ける役よ」
「今の役とは全然違う役ですね」
「声優の役は色々だから」
 それこそと言う由美だった。
「色々な役をしてそうしてね」
「演技力も高めて」
「ファンの人達にもっと注目されるのよ」
「そうさせてもらいます」
「これからも頑張ってね、あと絶対に注意して欲しいことは」
 由美はここまで仕事の話をしたうえで有紗にこうも言った。
「彼氏のことはね」
「あっ、その」 
 その話になるとだ、有紗は戸惑いを見せた。そのうえで由美に話した。
「私もその、女の子で」
「そうよね、そのことはね」
「絶対にですね」
「表に出ない様にしてね」
「言わないことですね」
「ブログでもツイッターでもね」
 そうした場所でもというのだ。
「駄目よ」
「そうですよね、やっぱり」
「若し言ったらね」
「これが一番炎上しますね」
「ファンってこういう話題に敏感だから」
 由美は有紗に強い声で忠告した。
「だからね、そうしたお話ね」
「しないことですね」
「丁度いい具合に有紗ちゃんお兄さんと弟さんいるでしょ」
「彼氏の話題はですか」
「そうしたことで誤魔化してね」
 彼氏ではなくというのだ。
「そうしてね」
「そこは絶対ですね」
「結婚はまだでしょ」
「それはとても」
 まだとだ、有紗はこの話題にも驚いて答えた。
「考えてないです」
「そうよね、けれどね」
「若し私が結婚しても」
「隠してね」
 そのことはというのだ。
「それで三十位になったらよ」
「公表ですか」
「それまでは彼氏の存在すらよ」
「隠すんですか」
「ご兄弟ってことにしてね」
 ブログやツイッターでふと書く時はというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ