第5章:幽世と魔導師
第154話「再臨する緋き雪」
[2/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ら、連続で“瞳”を握り潰す。
ドドドドドドォオオン!!
「ぁあっ!!」
「っ!」
爆発が起きる。だけど、それを躱して守護者は迫る。
まぁ、予想済みだ。これの目的は少しでもスピードを落とさせるためだから。
接敵と同時にシャルを振るう。
だが、速度で劣っている状態では、それは躱される。
反撃の一撃を喰らいそうになるが……。
「(甘い!)」
私と守護者の間で爆発を起こし、間合いを取る。
そう。掌をずっと向けていたのは、この連続爆破のための布石だ。
「(勝算がない?実力が劣っている?そんなの関係ない!!)」
お兄ちゃんは元より、とこよさんも同じ経験をしてきた!
そして、それを乗り越えてきたんだ。
なら、私だって、同じことをすればいい!!
「すぅぅ……っ!!」
―――“霊魔相乗”
魔力と霊力を掛け合わせる。
不安定ながらも私の内から途轍もない力が湧いてくる。
……これで、差を少しは縮められただろう。
〈お嬢様、それは……!〉
「生前のあの戦いで、お兄ちゃんが使ってた反則技……!あの時のたった一回しか目にした事はなかったから、完全再現とまでは行かないけど……!」
ギィイン!ギギギィイイン!!
高速で繰り出される剣撃を、何とか受け止める。
同時に、足元に仕掛けていた術式を起動。火柱で突き放す。
「……この通り、相手をするには十分……!」
〈いつの間に、このような……〉
「私だって、死んでから何も鍛えなかった訳じゃないよ?」
いやまぁ、普通は死んだら何も出来ないけどね。
ここら辺は皆知らない事だから、仕方ないけどね。
「(それよりも……)」
つい勢いで霊力を使ったけど、ふと気づいた事がある。
……霊力でシャルを扱えている事だ。
「……さすがはお兄ちゃん。霊力でも使えるようにしてくれたんだ」
〈……はい。マイスターがフュールング・リヒトと共に強化してくれました〉
これなら、もっと食らいつく事が出来る。
「(まずは、ここから移動させないと)」
“瞳”を出現させ、両手を合わせる。
それによって、私を巻き込むように大爆発を起こす。
もちろん、お兄ちゃんたちを巻き込まない規模で。
「ッ……!」
「はぁっ!!」
―――“速鳥”
―――“扇技・神速”
―――“斧技・瞬歩”
いくつもの術式を掛け合わせる。
それによって途轍もない速さを叩き出す。
爆発から飛び退いた守護者へと追撃する。
「はっ!」
「甘い!」
―――“紅雨”
撃ち出される高速の
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ