124部分:第十七話 梅雨ですその二
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はここよりずっと寒いしな」
またしても衝撃の言葉でした。おぢばより寒い場所があるなんて。東北とかならともかく同じ奈良県でそんな場所があるんですね。これも驚きです。
「夏は涼しいかな」
「そうなの」
「ああ、雨は同じだぜ」
ただこう付け加えてきました。
「同じだけ降るからな」
「そうなの」
「それでも。ここよりは幾分涼しいからな」
そう言いながら上を見上げています。そこにあるのは扇風機です。暑い時はやっぱり助かります。けれどこれがない学校も多いって思うと複雑な気持ちになります。
「助かるよ」
「ここじゃ困るのね、やっぱり」
「痛いところ言うな、おい」
彼女の言葉に苦笑いになっています。
「こんなに暑いなんて思わなかったよ、正直」
「夏もっと暑いわよ」
私は彼にこう言いました。今まで聞いていましたけれどこれは自然に言葉が出ました。
「もっとね」
「えっ、そうなんだ」
「だって。夏は梅雨より暑いものよ」
まあ当然ですけれど。本当におぢばの夏は。
「それこそ。うだるみたいに」
「そんなに・・・・・・」
私の話を聞いて絶句してしまいました。悪いことしたのかも。
「おぢばがえりの時なんか特にね」
「そうよねえ」
自宅生の彼女も私の言葉に頷きます。
「凄いなんてものじゃないから」
「湿気も凄いし」
「夏が嫌になってきたよ」
もうこんなお話になっちゃいました。おぢばの夏を知っているとこの言葉が余計に響きます。とにかくうだるみたいに暑いんですから。
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