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賢者の孫騎士
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あの鳥は肉は美味しくないけどガラから良い出汁が取れるんだよな。あの猿は尻尾が珍味だ。常食にはこっちの猪だ。全ての獲物の首を風の刃で切り落とし念動で持ち上げて血抜きを行う。血の匂いに釣られてやってきた動物を殺気を叩きつけて追い返す。血抜きが済んだら風の刃と念動を巧みに扱って解体も行う。慣れてしまえばこんなものだ。

最初の頃はナイフで解体していたが、血まみれで帰ると爺ちゃんはともかく婆ちゃんに怒られるから今では魔法で全部を済ませている。ナイフでやるより楽だし時間が余るけど、その分を筋トレに回している。

まだ6歳だけど、爺ちゃんの知人であるミッシェルさんが来る度に色々な武術を指導してくれる。それに耐えるための肉体作りは欠かせないのだ。まあ、どの武術もあまりしっくりこないんだけどね。まだましなのが剣だけど、何処か違う。型もそうだが、決定的な何かがずれている。

大剣かと思ったが大外れだった。普通の片手剣も微妙に違う。刺突剣は惜しい気がした。マインゴーシュも違う。何か、他にあったか?まさか、アレか?そもそも作れるのか?

爺ちゃんが言うには魔法はイメージが大事だ。アレを真似するためだけに殺陣教室に通ったこともあるし、卒業制作でも好評を得たこともある。それが染み付いているのか?とりあえずやってみるか。今の体型に合わせた枝は、あった。それを柄部分だけの長さにカットする。それを握り、イメージと共に最も得意だった第3の型、ソーレスに構える。

「おぅ、本当に出来たよ」

青色に輝く光刃を眺めながら型通りにライトセイバーもどきを振るう。それがしっくり来すぎている。まあ、ライトセイバーは対人用だから対人外用の型を新たに生み出す必要が出てくる。ライトセイバー自身もちゃんとしたものを使いたい。それに、意外と光刃を形成し続けるのが辛い。イメージが揺らげば、すぐにでも自分を傷つける結果に終わりそうだ。

まあ、収穫としてはジェダイの様に念動を利用した機動補助とアタロの動きでミッシェルさんから一本取れたことだろう。二本目からは身体の軽さから簡単に弾かれるようになって勝てなくなったけど。








アタロの型でミッシェルさんから一本取ってから4年。念願の魔道具によるライトセイバーの開発に成功した。爺ちゃんは多彩な魔法をぶっ放すのは得意でも物品に魔法を込める付与魔法が得意ではなかったが、婆ちゃんが得意だったので婆ちゃんの指導の元で魔道具の開発に励んだ。魔道具の製作は少しだけ特殊で付与したい魔法を発動直前で留め、その魔力を付与したい物品に自分が理解している言語の文字で現象を書き起こすのだ。

この文字に書き起こすのが厄介で、物品によって文字数が決まっているのだ。無論、文字数が多ければ多いほど高級品だ。さすがにそんな高級品を強請る
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