暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜白猫と黒蝶の即興曲〜
交わらない点:Point before#1
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、レータたたた……。変、数……ジジザ…再、ててて定義……。……イメー、じジジ。のののノノ固着化かかかザザジジジ…実行ゥウヴヴヴ!抑制…プロ、グラmmmm……ザザザ…リリリ、ブートとと!!



【再起動】



……。

………………………………。

…………………………………………………………………………………………………………………。

歌う。

歌いたい。

だってそれが私だから私なんだからそれがなくなったら私じゃないんだからあの飴を集めなきゃいけないんだからそうしたら彼だってもっと笑ってくれるんだからだから歌わなきゃ歌わなくちゃいけないんだそれが私の絶対解私の定義なんだから私から歌を取ったら何も残らないんだから私の夢は皆の前で歌うことなんだからそうしたら全部上手くいく彼だって喜んでくれるはずだからあの笑顔から悲しみを拭えるんだから眩しいような笑顔で見てくれるんだからそう私は矛盾なんてしてない矛盾なんてないあるはずない歌うことが本質歌うことが使命歌うことが責務皆の笑顔を集めないといけないんだからそうなんだから絶対そ―――――――










ピピッ、という軽い電子音とともに、後沢(のちざわ)鋭二(えいじ)は浅い眠りから引き起こされた。

さして広くもない部屋には、エアコンの駆動音とサーバーの排気音だけが響いている。

白い遮光カーテン越しに見る外の景色はまだ明るい。《計画》のロードマップを作成する途中で居眠りしてしまったようだ。

付けっ放しになっている画面を見、内心ヒヤリとする。

東都工業大学電気電子工学科の学部棟ということでセキュリティは万全だが、重村ゼミの学生に限っては当然自由に出入りできる。一般の人間では意味不明な専門ワードの羅列でも、同じ技術畑の同輩や後輩では話が別だ。

いくら年末で帰省している者が多いとはいえ、全員ではない。うたた寝から《計画》が露見、発覚した日には、立案者であり主導者である重村(しげむら)徹大(てつひろ)教授に顔向けできない。

慌てて起き上がり、マウスを握る鋭二の視界に、スケジューラや天気予報のウィジェットが次々と現れる。装着したままだったウェアラブルAR端末《オーグマー》が鋭二の覚醒を感知し、スリープ状態から復帰したのだ。正式リリースは春先になるが、その開発に携わった重村教授以下のゼミ生達の一部には、テスターも兼ねて先行配布されている。

耳にかける形で顔の輪郭に沿うようにデザインされているオーグマーを反射的に押さえる。寝オチしてから現在までの細かいトピックを目で追いながら、ロードマップの画面を閉じた鋭二はほっと一息ついた。

デスクの端に置いてあった、コーヒー入りのカップを掴む。すっかり冷めてしまった泥水のようなそれ
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