暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第5章:幽世と魔導師
第149話「向かう場所は」
[9/9]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
……」

「ォオオ……オオ……」

 大きな体が、その場に崩れ落ちる。

「……そん、な……」

 それを遠くから双眼鏡で見ていた男は信じられないように呟く。

「あれほどの相手を、たった一人で……」

 倒れ伏す四体の四神。
 それらを倒したのは、たった一人の少女だ。
 見た目だけの問題なら、あり得ないと思うだろう。

「くそっ……!」

 避難してきた人達を守る彼らは、四神が相手をしている間に守りを固めようとした。
 だが、そんなのは無意味だと、四神の戦いを見て理解したのだ。
 さらには、別方向の場所に、正体不明の龍が現れていた。
 そちらの警戒も怠れないため、どうしようもなかったのだ。
 ……その上で、四神があっさりと倒されてしまったのだ。

「あ……ぁ……」

 悪態をつく者もいれば、怯えて声が出せなくなる者もいた。
 何せ、自分たちではあれに勝てない事も、次は自分たちがやられる番だとも、理解できてしまったからだ。

「っ………!」

 一歩、少女は彼らに向かって歩く。
 双眼鏡越しにそれがわかり、つい体が跳ねるように強張る。

「……!」

 だが、それ以上少女は歩を進めなかった。

「あれ、は……」

 恐怖に足を竦めながらも、状況を見ていた男が呟く。
 少女の少し離れた前方に現れたのは、二人の少女。
 片や、銀髪に黒い外套を纏った少女。
 片や、狐の耳と尻尾を生やし、茶髪で十二単のような着物に身を包んだ少女。

 ……葵と、神降しをした優輝だ。

「まさか……」

 様子を見ていた男は期待するように呟いた。
 対峙しているという事は、その二人も味方をしてくれるのではないかと。
 ……果たして、その予感は合っていたのだった。















   ―――現世と幽世を巻き込んだ戦いが、今始まる……
















[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ