暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1981話
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 夏祭り、当日。
 午後6時近くになり、少しずつだが薄暗くなってきている中で、俺は長鳴神社の階段の下で待っていた。
 ちなみに、俺の服もいつもの私服ではなく、甚兵衛だったか? それだ。
 ……こういうのは当然持ってないので美鶴に頼んだんだが……何だか微妙な顔をされつつも、取りあえずこの甚兵衛を用意してもらったのだ。
 俺の近くには、他にも何人もの男女がいる。
 ここで何をしているのかといえば……

「あ、ごめん、水木君。待たせちゃった?」
「ううん、大丈夫だよ。……それにしても……」
「ちょっ、何よ。その……似合わない?」
「ううん。似合う。あまりにも似合いすぎて、びっくりした」
「もう、馬鹿」

 お前が馬鹿だ、お前が。
 こういう気分、どう表現するんだったかな。……そうだ。口から砂糖を吐く、だったか?
 普段であれば、別にそこまで気にするような事はないのだが、ここで待っている人物は相手が来ると全員同じような対応をするんだよな。
 イチャイチャするのを間近で聞いている俺としては、一度や二度ならともかく、何度も繰り返されるとさすがにうんざりとしてくる。
 ともあれ、イチャついていた2人が階段を上っていくのを見送り、周囲を見る。
 コロマル辺りがいれば、まだ時間を潰す事も出来たんだろうが……残念ながら、今日はコロマルがいないんだよな。
 やっぱり夏祭りをやるということで、コロマルがいると色々と問題になるからってのが大きいんだろう。
 知ってる人はコロマルの事を当然知っているが、知らない奴は当然のようにコロマルの事を……ここの神主が以前飼っていた犬の事を知らない者が多いだろうし。
 そして、夏祭りをやるために屋台を用意するとなれば、当然のようにその屋台をやる人は地元の人間ばかりって訳じゃない。
 食べ物の店をやる以上、そこにコロマルのような犬がいると、色々と不味いのも事実だ。
 やっぱり、コロマルをこっちで保護した方がいいのか?
 けど、俺のアパートは当然のように、ペット禁止だしな。
 特にアパートはかなり古いから、壁とかもそこまで防音がしっかりとしている訳ではない。
 そうなれば、当然のように鳴き声とかが他の部屋にも聞こえる訳で……
 部屋を借りてるけど、実際には帰ってきてないって奴が多いアパートだが、それでも全員が必ずしもそうだという訳ではない。
 だとすれば、コロマルの鳴き声がうるさいと感じる奴もいるだろうし。
 ……これがホワイトスターと自由に行き来出来る状況であれば、それこそホワイトスターで保護するという手段もあるんだが。
 それが出来ないとなると……巌戸台分寮?
 いや、けどな。幾月のいる場所にコロマルを住まわせるような真似をしたくはない。
 俺の認識では、既に幾月は敵だ。
 そんな場
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