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魔法科高校の劣等生 〜極炎の紅姫〜
入学編
一科生と二科生
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「達也、深雪、おはよう」
入学式が行われた翌日の朝、深紅は第一高校最寄りの駅で司波兄妹と待ち合わせをしていた。
「おはよう深紅」
「早かったのね」
達也と深雪が先についていた深紅に挨拶をした。
「わたしも今来たところよ。行きましょうか」
高校に続く坂道を、他愛ない話をしながら歩いていく。
??????
E組に入り、深紅と達也の二人は自分の端末を探す。
「オハヨー」
するとそこに、相変わらず陽気な口調で声が掛けられた。
声の主はエリカだ。
「おはようございます」
そのすぐ後に、美月からも挨拶がされる。
エリカは美月の机に浅く腰掛けて、手を振っている。深紅と達也が来るまでおしゃべりを楽しんでいたのだろう。
「おはようエリカ、美月」
深紅が笑顔で挨拶を返しながら二人の方に足を進めた。そのすぐ後に達也も続く。
五十音が働いたのだろう、シバとシバタということで達也と美月が隣の席、美月のすぐ後ろがシラヌイである深紅の席だった。
「なんかあたしだけ仲間はずれだねー」
エリカはそう言って不満げに唇を尖らせるが、口調はからかっているような節がある。
「エリカを仲間ハズレにするのは難しそうね」
「ちょっと深紅、それはどーゆーことよー」
「社交性に富んでいる、ということよ。悪い意味じゃないわ」
じっとりとしたエリカの視線には目もくれず、可愛らしく笑みを浮かべる深紅。一方エリカは若干口惜しそうな表情を浮かべた。
「ねぇ深紅、実は性格悪いでしょ?」
「えぇ〜それは不本意。わたしより達也の方が性格は悪いよ?」
「ちょっと待て、なぜそこで俺の名前が出てくるんだ?」
「わかってる癖にー」
深紅が口に手を当ててわざとらしくそう言うと、エリカと美月が笑いを堪えるように肩を震わせた。
そんな二人を横目に、深紅と達也は自分の席に着き、自分の端末にIDカードをセットする。
高速でスクロールし学校の規則などを頭に叩き込み、キーボードオンリーの操作で受講登録を済ます。
ふと達也が顔を上げると、一人の男子生徒が目を丸くして手元を覗き込んでいた。
「……別に見られても困りはしないが?」
「あ、あぁすまん。珍しいもんでつい見入っちまった」
「珍しいか?」
「今時キーボードオンリーのやつなんて珍しいだろ」
「慣れればこっちの方が楽だぞ?視線ポインタも脳波アシストも、いまいち正確性に欠ける」
「それにしてもすげースピードだよな。それで十分食っていけるんじゃねえか?……後ろの女子も」
「えっ、何?わたし?」
いきなり声をかけられた深紅は驚いたような顔をする。
「キーボードオンリーでやってただろ?」
「うん。達也と同じ意見で、こっちの方が楽だから。それとこれぐらいのスピードじゃ、アルバイトがせいぜいだよ?」
「そぉかぁ?
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