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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百六話 また、一つの章が終わりました。
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衛兵たちが彼の腕に手を駆けようとした時、事は起こった。

ベルンシュタイン中将が踊りあげるようにして、衛兵たちを殴り飛ばすと、衛兵たちの悲鳴が上がった。彼は懐にナイフを忍ばせていたのだ。そのセラミックナイフを手に猛然と疾走してきた。
「ラインハルト、死ねぇっ!!」
ベルンシュタイン中将がラインハルトに躍りかかったのだが、突如彼の動きは止まった。
「―――――!!」
ベルンシュタイン中将の懐中に忍ばせていたセラミックナイフが、それを掴んだ右手を道連れにして壁に突き刺さっていた。何が起こったか理解した中将の眼に恐怖が沸き起こっていた。
「う・・・う・・・・わぁぁぁぁぁっ!!!」
恐怖の叫びを血と共に振りまく中将の顔が強かに殴られて吹っ飛び、壁に激突した。
「よくも、よくも、よくも・・・・!!」
血刀を引っ提げて鬼気迫る顔で迫ってきたのは、ティアナだった。すさまじい殺気が絶対零度の寒さを周囲にもたらしている。
「転生者の、いえ、人間の面汚し!!アンタなんかここにいる価値もない!!!」
ベルンシュタイン中将は時折恐怖の声を上げながら、しりもちをついたまま、残った腕で後ずさりするだけだった。
「た、助け――。」
「見苦しい!!!」
剣が一閃し、ベルンシュタイン中将の左腕が切断された。
「ぎゃあああああああああああっ!!!」
ベルンシュタイン中将が悲鳴を上げる。飛び散った血がティアナの顔に飛んだが、彼女はそれを左腕で払い落とした。
「あ・・・あう、あ・・・・!!」
血が床を染め、ベルンシュタイン中将は仰向けにひっくり返った。
「アンタが下した数々の行い、こんなもんじゃ到底償えないわよ。なぶり殺しにしてやるわ。ここに転生してきた事を地獄の底で業火に焼かれて後悔すればいい!!!」
喉元に突きつけられた剣先をそらす腕も哀れな反逆者にはなかった。
「次は左足を叩ききってやろうか――!」
「やめないか!!!」
ティアナは強い力で腕が抑えられるのを感じた。振り払おうとしたその手がラインハルトの物であったことを知って彼女は手を下ろした。ただし、ベルンシュタイン中将からは視線を逸らすことはなかったが。
「軍医は止血をし、治療をしてやれ。」
ただちに軍医と兵士数人が駆け寄り、暗殺者の手当てにかかった。止血剤を吹き付け、鎮痛剤と睡眠導入剤を注射したのだ。ベルンシュタイン中将はそのまま昏倒して意識を失った。
「ラインハルト?!どうして止めるの!?」
思わず血相を変えて問いただしたティアナの殺気をラインハルトのアイスブルーの瞳は微動だにせず跳ね返した。
「正式裁判をし、刑が下るまでは生かす。そうならなくては、我が軍が掲げる大義は何か、民衆が問うことになろう。」
「でも――!!」
「フロイレイン・ティアナは一時の感情をもって軍務を行う
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