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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百六話 また、一つの章が終わりました。
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か?軍を動かすか?そして、私やフロイレイン・フィオーナ、フロイレイン・イルーナに反逆を試みるか?」
「それは・・・・でも、放っておいたらコイツはあなたを仕留めるところだったわ。あるいはあなたを庇って誰かが斃れたかもしれない。もう、そんな結末はごめんなのよ。」
「わかっている。二度とこのようなことはせぬ。・・・フロイレイン・フィオーナもこれでわかったであろう?」
ラインハルトの問いかけはフィオーナの横顔に吸い込まれただけだった。彼女は灰色の瞳を見開いて、床に倒れ手当てを受けている襲撃者を見つめていた。
「よろしいですね?イルーナ姉上。」
ラインハルトの問いかけは「姉」に向けられた。イルーナはラインハルトを庇うように彼の椅子の前に立ち、剣を引っ提げていた。剣を鞘に戻し、うなずき返す「姉」の反応を確認すると、ラインハルトは提督たちを伴って会見場を後にしたのである。
「フィオ・・・・。」
血の滴る剣を拭い、鞘に納めて親友を見つめるティアナは先ほどの形相とは打って変わった心配の色を浮かべていた。


* * * * *
「キルヒアイス。」
自室に戻ったラインハルトはキルヒアイスに尋ねた。
「あれでよかったと思うか?」
「ラインハルト様は機会をお与えになりました。それを反故にし、踏みにじったのはベルンシュタインの方です。ラインハルト様が自責の念をお覚えになられる必要はございますまい。」
キルヒアイスはきっぱりと言った。
「だが、いずれにしても奴は俺に対する憎悪を纏って死んでいくだろう。俺は奴に恨まれるのを何とも思わないが・・・・。」
ラインハルトの視線がテーブルの上のワイングラスに向けられた。
「哀れだな。・・・いや、奴自身の事ではない。復讐にとらわれるという事が、どれだけのことなのか、今やっとわかった気がしている。俺は・・・・。」
ラインハルトは自分の両手を見つめた。
「俺は姉上を皇帝に攫われた。いつか彼奴の前に立ち、姉上をさらったことを後悔させてやるために、ずっと今まで戦ってきた。それこそが俺の復讐だった。彼奴に対してこの世のすべての苦痛を与えるために・・・・!!」
ラインハルトの拳が一瞬握られたのはその時の事を思い出していたからだろうとキルヒアイスは思った。
「だが・・・本質的には俺はベルンシュタインと同じだったのではないか。復讐に良し悪しはない。ただ一つ言えることは復讐にとらわれた者を傍目で見ていると、どこか正常ではない風に見えるという事だ。」
ラインハルトはと息を吐いた。
「俺は、そんな風に見えていたのかもしれんな。姉上たちには・・・・。」
「ラインハルト様、でしたら私も同様です。私も、アンネローゼ様を取り戻すことそれのみを念じて今までおそばにいました。アンネローゼ様に対して卑劣な仕打ちをした皇帝を、私は今も許
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