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とある3年4組の卑怯者
107 絶望
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 笹山は二人が藤木を犯人扱いして反論する。
「藤木君の事を悪く言わないで!」
「・・・え?」
「藤木君がそんな事するわけないわ!」
「う、うん。とにかく先生に言おうか・・・」
 三人は教室へと向かった。その時、騒ぎ声が聞こえ、何事かと思い、入ると、藤木が内藤、ナベちゃんと乱闘を起こし、大野と杉山が鎮めようとしていた。
「おい、やめろ!!」
「落ち着けよ!!」
 まる子はその場にいたリリィに聞いた。
「ちょっとリリィ、これ何があったの?」
「藤木君が昨日の電話が繋がらなくて、出掛けてたって言う事で卑怯って言われて喧嘩になっちゃって・・・」
「藤木?そういえば昨日の電話に出なかったね」
 たまえが思い出すように言った。
「ねえ、やめてよ!!」
 笹山が止めに入った。
「笹山さん・・・」
「何だよ、笹山、こいつは親戚の結婚式で御殿場言ってて電話に気づかなかったんだぜ」
 内藤が言った。そしてナベちゃんが笹山の上履きを見た。
「おいおい、その上履き、落書きされてんじゃねえか。これももしかして藤木か!?」
「え!?」
 藤木は驚いて笹山の上履きを見た。確かに落書きされている。
「お前ならやりそうだな」
 内藤が決めつけた。
「し、知らないよ!」
 藤木は否定する。
「ふん、信じるもんか。卑怯者だから直ぐ嘘を付くからな!」
 そして周りも藤木に対して非難の声が挙がる。藤木は我慢が出来なくなった。
「な、何だよ・・・!たかが出掛けてて電話に出なかったからって卑怯者呼ばわりして、勝手に決めつけて・・・!!もういいさ、どうせ俺は最低な奴だよ!!」
 藤木は泣き喚き、教室から逃げ出した。皆が放置する中、笹山は藤木を心配し、ランドセルを置くと直ぐに藤木を追いかけた。

 藤木は体育館裏に隠れて泣き続けた。学校が嫌になり、帰ってしまおうかと思った。
「何だよ、くそったれ・・・!!僕は大会で金を獲ったんだぞ・・・!なのになんで責められなきゃいけないんだよ・・・!!」
 その時、笹山が追い駈けてきた。
「藤木君!」
「笹山さん・・・。連絡網が繋がらなかった事や上履きの落書きの事で文句を言いに来たのかい!?連絡網はともかく、上履きは僕じゃないぞ!信じないだろうけど!もう軽蔑でも卑怯呼ばわりでも何でもやってくれ!!どうせ俺は卑怯者なんだから!!」
「ううん、私藤木君はそんな事するような人じゃないって信じてるわ!不幸の手紙の時だって好きで出した訳じゃないでしょ?それに藤木君は親戚の結婚式に行ってたんでしょ?それは仕方ないわよ」
「いや、それは嘘なんだ・・・」
「・・・え?」
「結婚式じゃないんだ・・・」
「じゃあ、何なの!?」
「本当は皆を驚かすために直ぐには言いたくなかったけど、今は笹山さんだけに教えてあ
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