暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第5章:幽世と魔導師
第145話「親の強さ」
[1/9]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話






       =out side=





「くっ…!」

     ギィイン!

「はっ!」

 妖の攻撃を、剣が防ぎ、すかさず横から弓矢の魔法で貫く。
 優香と光輝。優輝の両親である二人が、九州の地で奔走していた。

「キリがないな…!」

「一人だと気を休める暇もないわね…」

 二人以外にも、複数の管理局員がいる。
 それぞれチーム分けをして、民間人の救助と妖の殲滅で役割分担をしていた。

「(防衛の戦力は、十分……)」

「(ここは妖の群れに突っ込んだ方がいい…か…)」

 民間人を守るための戦力は充分だと二人は判断する。
 そして、念話も使わずに二人は頷き合い、妖が最も多くいる場所へ駆け出した。

「優香!」

「ええ!」

 光輝が名前を呼び、それに応えるように優香が特殊な魔力弾を放つ。
 その魔力弾は上空へと飛んでいき、辺りを照らすように輝いた。

「はぁっ!」

「ギィイッ!?」

 夜中と言う暗闇の中、いきなり現れた光源に妖達は一瞬怯む。
 その隙を逃さずに光輝は切り込んだ。

「せぁっ!」

「ふっ…!」

 敵陣に切り込んだ光輝は、そのまま一回転するように斬撃を飛ばす。
 さらに上から優香が魔力弾で的確に貫く。

「……掛かってきな!」

「来なさい…!」

 優香も地面に降り、二人は背中合わせになる。
 そして、魔力を放出するように存在感を示し、挑発した。
 そんな二人を囲うように、次々と妖が現れ、襲い掛かった。

「予想通り……ねっ!」

「ああ……!」

 二人が挑発する際に行った魔力運用は、ミッド式でもベルカ式でもない。
 二人が流れ着いた世界、プリエールで覚えた運用方法だった。

「(司ちゃんの…天巫女の魔法は霊術に近い……それはつまり、扱う魔力が霊力に近い状態にあるとも言える)」

「(その世界での魔力運用法も、もちろんその傾向がある。…そう予想していたけど、ここまで思い通りになるとは思わなかったわ…!)」

 言うなれば、“プリエール式”。
 そんな運用法を取った二人は、妖にとっては恰好の惹かれる相手となる。
 それを利用して、二人は妖達を引き付けたのだ。

「ふっ!」

「はっ!」

 互いにフォローし合うように、二人は襲い来る妖を斬り続ける。
 光輝が防ぎ、優香が斬り、その隙を補うように光輝が次の妖を斬る。
 攻守の役割がきっちり分けられており、度々それが入れ替わる。
 さらにはフォローし合う瞬間に魔力弾をばら撒く事で、周囲に牽制もしていた。

「まったく!二人でこれだってのに、優輝の奴は!」

「ホント、親の尊厳がなくなっち
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ