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楽園の御業を使う者
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脱衣場
「おう…達也…イイ体してんじゃねぇか」
達也の体は実用的な量の筋肉が付いた体だ。
ボディビルダーの魅せる筋肉ではなく他者を下す為の…武器となる筋肉。
「お前もな」
俺も達也ほどじゃぁ無いが、同年代と比べたら筋肉質だ。
べ、別に筋トレして男性ホルモン出たら男っぽい顔付きになるとか思ってねーし!
「二人とも…はぁ…」
文弥は俺と達也の体を見て溜息を吐いた。
文弥の体は太っても痩せてもない、筋肉もあまり付いてない普通の…平均的な体だ。
黒羽はたしか…諜報を司る家だったはずだ。
そうなれば筋骨隆々の体は不便だ。
その点、文弥の肉体は家の仕事に則していると言える。
「俺や達也は色々あるんだ…」
「そう…」
「白夜はともかく俺の体は参考にするなよ」
そう言った達也の体には大小の古傷があった。
「『傷は男の勲章』だぜ相棒。
それにその傷はお前が妹を守る力を付けるため、そして実際に妹を守って出来た傷だろう?
誇っていいと思うぜ」
「ありがとう…白夜」
「おい、俺はそんな趣味はねぇぞ」
「「?」」
マジか!?
コイツらピュア過ぎる!?
「いや、なんでもないぞ、うん、なんでもないんだ」
なんて話しつつ風呂へ向かう。
「ほー…デカい風呂だな…」
「先代…俺達の祖父に当たる人が拵えたらしい」
「ほーん」
体を洗い、湯船に浸かる。
「はー!気持ちいい…風呂は命の洗濯とはよく言った物だ…」
「同感だな」
「それ誰の言葉?」
達也が同意し、文弥が疑問を浮かべた。
「そうだな…だいたい…百年前のテレビアニメのセリフだな」
この世界は西暦2000年から歴史が解離した世界。
つまりそれ以前の歴史は前世と同じなのだ。
つまりガンダムもエヴァもパトレイバーもジブリ作品も存在するのだ。
「『新世紀エヴァンゲリオン』ってアニメだが知らないか?」
「しらないな」
「僕も…」
「そうか、暇が有れば調べたり観たりするといい。
ロボットに乗った少年が主人公だ。
難解なアニメだが人間の心を描いた名作だ」
「よくそんな昔の作品を知っているな」
「ま、まぁね、門下生にそういうのが好きな奴が居てね」
それから俺達は普通の小中学生のような会話をした。
で、そんな話をしていたら勿論下ネタが出る訳で…
「なぁ、今さ、亜夜子ちゃんと深雪さんも風呂入ってるんだよな?」
「そうだね…」
「おい、白夜、貴様まさか…」
「覗かない?」
「や、やだよ!そんな事したら深雪姉さんに氷漬けにされちゃうよ!」
と文弥は震え上がり
「白夜…死にたいのか?」
達也は殺気を放っていた。
「文弥の言う通り氷漬けにされるのがオチだ。
それ以前に俺がそんな事許すと思うか?」
「それもそうだな、千里眼使ったらその瞬間達也に消されそう
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